2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧
アート・コピー会談(セッション)について、繰り返し、繰り返し----いまPDFしていて自分でもくどいと思うし、日本の広告クリエイティブ仲間ではすでに常識になっているのに----とお思いでしょうが、46年前、ぼくのこのシリーズが出るまで、日本ではアートディ…
この文章を発表したのは1963年---46年ほど前です。そのころ、米国の広告クリエイティブ界にマグネチュード8.0級の激震が起きていました。その激震の名は"ungraphic"。 経済界 では、「米国がクシャミをすると日本は風邪をひく」という比喩が常識めいて言われ…
コピーライター科なんてコースを設けている大学はあるんでしょうかね。訪ねたビル・ケイシー氏のコピー・コースは、1夕2時間×12回で仕上げてしまっていましたが---。もちろん、意識の高い、文章の心得の深い、美的感覚の鋭い、かつ、自分が考えていることを…
今日はオフィスで、始業時10分間の定例クリエイティブ・センス・アップ・ミーティングの日。 展示素材はベルギー・ビールのグラス。ベルギーは四国ほどの面積の小さな国ですが、たくさんの醸造所があり、900銘柄以上の各種ビールを醸造しています。 ベルギー・ビ…
「40年間、何をやっていたんだろう」とPDFしつつ思ったり、「いや、広告はもうやらないことに決めたんだから」と、自分にいいきかせたり。 いろいろ、複雑な思いでアップしました。 当時、米国も、まだ、電動タイプライターの時代。いま、日本はパソコン全盛…
40年以上も前のリポートです。このプロファイル項目を日本式に改変して、日本で第4位の某広告代理店の営業部に渡し、できるだけ欄を埋めてからクリエイティブ部へさげるシステムを実施しようとしたことがありました。 得意先担当にもよりましたが、たいてい…
いまはなきPKLという広告代理店で、天才的アートディレクターのジョージ・ロイス氏と、殿堂入りした伝説的コピーライター、ジュリアン・ケーニグが15分だけ部屋へこもれば傑作の広告ができてくるという神秘めいた話---この虚実を、『アンチ・マジソン街の広告代…
『アンチ・マジソン街の広告代理店PKL』 ブレーン別冊 1969.7.20 第4章 アカウントマンにも、コピー教育を ■ケーニグ氏の教え ■コンプスは信用できない ■PKLの作業手順 ■マーケティング・プロファイル(全項目紹介) ■マーケティング計画書(「クリエイティ…
彼が利益を産む組織に属していれば、他との違いを針小棒大に言ってみることもありましょう。PKL社も創業2,3年目の発言には元気のいい言葉が多かったのです。ロイス氏とケーニグ氏が15分個室にこもれば「広告ができている」と豪語したのは、DDBの30分単位のア…
クリエイティビティについて、いろんな分野で活躍していらっしゃる方々と語りあいたいと、このブログを立ち上げて2年---ようやく緒についたようです。 システム建築家の方、ふしぎな写真家、IT設計家、経営学の先生、広告企画者、コピーライターなどなど…
著作のカヴァーのデザインは、売れ行きにも多少は影響しましょうが、それよりも、読み手に永く飽きられないことのほうが重要です。できたら、本棚で額縁ふうに飾ってほしい。だから、イラストレイション(挿絵・写真など)の選定にはすこぶる気を遣います。迷…
1963年----46年前に書いたものです。 当時、PKL社の株式公開で、マジソン街の有能なクリエイターたちは(あるいは単なる広告人も)、錬金術ともいえるブティックの開店を、たいてい、夢見ていました。 そのことにはさして言及していません。こちらはコピー作法…
M.デボー準教授 ”Effective Advertising Copy”輪読会で指導を受けていた50数年前、「学者というのは、なんとも回りくどい考え方をするものだなあ」と嘆息していました。コピーライターには、具体的な用語で語りかける習癖が身についてますからね。 その後、…
1960年ごろ、ニューヨークを起点として、[広告クリエイティブ革命]ともいえる変動の波が起きていました。その実情を日本へ報らせるには、日本の広告例を引くわけにはいかなかったのです。革命の現場から例をつかんでくるしかなかったのです。それがた…
最初に言っておくのを忘れていました。『ニューヨーク・タイムズ』紙からの引例の広告は、日本の新聞と同サイズで、すべて1ページ広告です。したがって、一昨日の「スーツを買おうとなさるとき、39番サイズを、あなたは何着ぐらい選びだせますか?」にして…
金融危機時のウォール街人士でなく、わが世の春時代のWall streetersを思い浮かべてください。好不況はいつの時代にもあります。しかし、ニューヨーク・アートディレクターズ・クラブが「コンセプト・アド」一辺倒になったのは1960年代前半でした。VWビー…
ぼくは学校を出てすぐに、関西の電機メーカーの宣伝部に配属されました。家電店向けのPR誌の編集をしばらく担当、やがてコピーライター・トレイニーを兼ねるようになりました。会社に上申して、コピー・ライティングの勉強をすることに。 講師は、当時『プリ…
米国VW社とDDBが広告取引きに関する契約を取り交わしたのは1959年4月でした。 それから2年もたたないで、DDBは次のような自社広告を『ライフ』誌に掲載しました。多大の経済的功績による報償として媒体側が紙面を提供したのでしょう。 DDBはその紙面を自社広…
「きれいごと」という日本語---いささか揶揄的に使います。 立候補者が声高に「きれいごと」を吐いた裏には買収、汚職、脱税、恐喝、公費のばらまき、党利党略、私利私欲---などなどを隠すための意図がないとはいえません。 「きれいごと」を並べた企画書も…
ユーモアごころというか、いたずら精神にあふれた人って、どこにでもいるんですね(ご苦労さま!) で、ディーラーのもとへ、オーナーが自慢たらしく乗りつけたんでしょうね。すかさず、パチリ。自店のPR誌に載せたのを米国VW社へ送りつけた。米国VW社は、DDBの…
右ページのいっぱいを空白にし、空気がふんだんにあることを感じさせて、「空気を使いきることはない」、ビートルにかぎっての直訳風に「空気の外に走り出ることはない」とダブル・ミーニングめいたテキストにしています。 見開きのスペース取りをしておきな…
隔週水曜ごと、朝の始業10分間、アド・エンジニアーズの有志に、レクチャーを始めました。(第3回は、11日(水)なんだけど、祝日なので、繰り上げて明10日に。) 明日の教材は、北イタリア---ミラノから東へ車で1時間、さらにつづらおりの道を30分ばかりのぼった…
このテ---外観が変わらないことを逆手にとって、読み手に軽く挑戦するVWビートルお得意の説得法。有名すぎるのに "Lemon." があります。 "Can you name this car?" もみごとでしたね? 覚えていらっしゃいませんか? ま、いいでしょう。 挑戦された読み手…
よいクリエイターをつくるには? つい思ってしまいました。 でも、答えの一つはでています。このブログの左窓の[カテゴリー]の上のほうの数行--->>まえがき >>第1部 DDBの誕生 >>第2部 DDBの組織 >>第3部 DDBの環境 を、クリックなさって虚心にお読みにな…
"testmonial ad" (証言広告または推薦広告)の一種です。この場合は専門誌の試乗記の引用。第三者の証言でその製品の利点を納得・信用してもらいます。証言者は、有名で信頼できる人物、機関がいいことはもちろんです。有名であっても、タレントの信頼度はそ…
今日の検証は、いささか意地が悪い。TV-CMのためにクリエイトしたアイデアを印刷媒体にも応用しようとして悪戦苦闘の情景だからです。 まず、TV-CM[ジョーンズ氏とクランブラー氏]もしくは[二軒の家]と呼ばれているのをご覧ください。 そして、あな…
今日は、つねには絶対にしないこと---コピーライターの(すでに隠棲している)先達として、提案を一つ。そう身をひかないで。お遊戯、おゆうぎ。 幼かったころからすでにして文章センスのあった君も、おばあさんやお母さんから「むかしむかし---」とか、"Onc…
「入れ物」と訳した元の英文は、”our old package”。ふつうなら、「ボディ」とか「車体」というところでしょう。それなのに、”our old package”---「容器」。この場合、エンジンが主役---といいたかったのでしょう。使用した言葉の上でもコピーライターの言…
「車はエンジンで動くのです」「クルマはアクセルで動くのです」---どちらが正しいか? どちらも正しいのです。 90%の人は「エンジンで」と答えます。そのうちの90%の人は、運転しているときも普段も、そのことを忘れているのに。 VWビートルの広告…
印刷メディアでは、音、動き、匂い、味、肌ざわり、痛み---などは正確には伝えられません。TV-CMだと、音、動きが表現できるようになりました。そのようなメディアの持っている制限を工夫によって錯覚させることもできそうと挑戦し、この場合は、静止誌面か…