創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

(185) 大もの---ジョージ・ロイス氏(17)

Great art director Mr.George Lois 【ジョージ・ロイス氏のエッセイ(5)】 マーケティング志向 (Art Direction誌 1963年4月号) すぐれた広告をつくっている代理店をやっつける方法は、なんでもいいから、彼らはマーケティング志向をしないと言うことである。…

(184)大もの---ジョージ・ロイス氏(16)

Great art director Mr.George Lois 【ジョージ・ロイス氏のエッセイ(4)】 ぼくの建物コンプレックス (ART Direction誌 1963年2月号) ぼくが今までに見た広告代理店のオフィスは、どれもこれもたいへんに見苦しい。たとえ経営者が、自分のオフィスの外観に気…

(183)大もの---ジョージ・ロイス氏(15)

Great art director Mr.George Lois【ジョージ・ロイス氏のエッセイ(3)】 「すばらしいコピーライターといっしょに働くことができるなら、ぼくだって良い広告がつくれるさ」 (ART Direction誌 1962年8月号) 自分は今でこそあまりパッとした仕事をしていないか…

(182)大もの---ジョージ・ロイス氏(14)

Great art director Mr.George Lois パパート・ケーニグ・ロイス(PKL)社を創業した当時のロイス氏のエッセイの一つ。DDBにいたとき、ロイス氏はVWステーション・ワゴンのほかにグッドマン社のユダヤ教徒の食べ物であるを担当していた。彼が創ったポスター…

(181)大もの---ジョージ・ロイス氏(13)

Great art director Mr.George Lois これから、数日にわたって、パパート・ケーニグ・ロイス(PKL)社を創業した当時のロイス氏のエッセイを紹介します。 『アート・ディレクション』誌1963年8月号でロイス氏が指摘した、広告業界の才能と資源と時間の壮大な…

(180)大もの---ジョージ・ロイス氏(12)

Great art director Mr.George Lois 1950年代、ぼくは、のびざかりの某電機メーカーの宣伝部にいて、家電品の広告プロモーションに携わっていました。たぜから、そのころの日本中を襲った家庭電化の波動はしっかりと見ていました。 退社してコピーライター専…

(179)大もの---ジョージ・ロイス氏(11)

Great art director Mr.George Lois『エスカイヤ』誌の表紙【補追】おジンたちの追憶の手がかりに このころ、あなたは---? 1966年10月号 October 1966 「神よ、私たちは、小さな女の子を撃ってしまいました!」 M中隊の実話The true story of M Company. From…

George Lois talks about "Covers for Esquire" (2)

as interviewed by chuukyuu (Tadahisa Nishio) Mr.Lois: I think editorial work is very dull, normally. I think editorial work is pitiful. Either it should be inventive and flesh, or it should be very professional and very editorial. And I do…

(178)大もの---ジョージ・ロイス氏(10)

Great art director Mr.George Lois ジョージ・ロイス氏、 『エスクァイア』誌の表紙を語る【下】(抜粋) (1970年ごろのインタビュー) ロイス「『エスクァイヤ』の表紙が何をやってもうまくいっている・・・としたら、それは、内容がすばらしいからなので…

George Lois talks about "Covers for Esquire" (1)

as interviewed by chuukyuu (Tadahisa Nishio) chuukyuu; About the cover for Esquire magazine, is it a P.K.L.(Papert Koenig Lois)'s work or your own personal work? Mr.Lois: It's my own. It's strange about Esquire. For three years ago or so, …

(177)大もの---ジョージ・ロイス氏(9)

Great art director Mr.George Lois ジョージ・ロイス氏、 『エスクァイア』誌の表紙を語る【上】(抜粋) (1970年ごろのインタビュー) chuukyuu「『エスクァイア』誌の表紙は、パパート・ケーニグ・ロイス(PKL)社の仕事なんですか、それともあなた個人…

(176)大もの---ジョージ・ロイス氏(8)

Great art director Mr.George Lois 杉の花粉が飛ぶ季節になると、花粉症に悩む日本人は多いのに、その対応薬の広告をあまりみかけません。 あなたはこのページのどの辺を見ると,クシャミがでますか? 草には4,000もの種類があります。雑草や木もいれたら、も…

(175)大もの---ジョージ・ロイス氏(7)

Great art director Mr.George Lois アレレストの新製品の広告もあります。風邪の季節につづいて、花粉症(米国病名---枯草熱)に悩む方も多いでしよう。あと1,2点、アレレストを紹介します。 アレルギーで お悩みの方へ: 呼吸と違い、 クシャミは、 いいも…

(174)大もの---ジョージ・ロイス氏(6)

Great art director Mr.George Lois ウルフシュミット・ウォッカのシリーズは、広告史上で初めて意図的に、製品に人格を付与したシリーズとして、末永くに記録されるべきだと、ぼくは考えています。擬人化ではなく、人格付与です。 VWビートルのキャンペーン…

(173)大もの---ジョージ・ロイス氏(5)

Great art director Mr.George Lois ボティ・コピーは、昨日のとまったく同じです(ただ、訳す時期が掲載にあわせて1年以上の間隔があいたので、微妙にぶれています)。ボディ・コピーの訳は微妙な違いですんでいますが、メインのイラストレーション---画像…

(172)大もの---ジョージ・ロイス氏(4)

Great art director Mr.George Lois プラット・インスチチュート(美術大学)の授業に飽きたらなくなっていたロイス氏に、広告を作る楽しさや、学校を辞めて実務につくことを勧めてくれたのは教師のラッカリー氏だったといいます。 「教師というものは、学校…

(171)大もの---ジョージ・ロイス氏(3)

Great art director Mr.George Lois TVCMが創始された初期のころ、ハリウッド育ちの映画畑の人たちがCMづくりに動員されました。 その人たちは、映像制作には長けていても、モノを売るアイデアや熱意には不慣れでした。 その時、ジョージ・ロイスは、TVコマ…

(170)大もの---ジョージ・ロイス氏(2)

Great art director Mr.George Lois 最近---といっても数年前の記事ですが、ニューヨークのプラット・インスティチュート(美術大学)で、成功したアートディレクターが母校を訪れている写真に、レン・シローイッツ(Len Sirowitz)氏とジョージ・ロイス(Georg…

(169)大もの---ジョージ・ロイス氏(1)

Great art director Mr.George Lois DDBを飛び出していった、アートディレクターのジョージ・ロイス氏の仕事を少し紹介することで、クリエイターと環境について触れてみたい。 ジョージ・ロイスは、ぼくが敬愛する米国のアートディレクターの5人の中の一人で…

(76)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(49)

米国に最初にVWビートルが輸入されたのは、1949年に2台。DDBが広告代理店として指名されたのは、10年後の1959年。以後のサクセス・ストーリーは、以下にゆずることに。 >>『かぶと虫の図版100選』テキスト(1)(2)(3)(4) 1949年に、U.S.A.で2台のフォ…

(75)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(48)

このブログをつづけながら、ニュービートルにもあてはまるベネフィット(利点)、ワーゲン社製の車全体にいえ てるベネフィット---と頭の中で振り分けながら紹介している。VWビートルのうんと初期---1960年代の初期に出たこれは、どちら? なぜ,フォルクスワ…

(74)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(47)

大企業は、地球防衛規模で考えなくては生き残れなくなりそう。地球温暖化対策、地球汚染防止対策、大気汚染縮小対策---。 新車を見る前に、古い車をごらんください。 新車を買う時期に、水をさすようなことを言いたくはありませんが。 とにかく、ご家族と連…

(73)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(46)

米国VW社が、VWビートルの革新をアナウンスしたことが2回あった。DDBのVWチームは語り口を変えなかった。最初が、これ。2度目はクーラー搭載。 フォルクスワーゲンが オートマチック・ スティック・シフトを 発表します。 かくも長き年月の後に、私たちの質…

(72)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(45)

ことしの1月13日に立ち上げた、D.B.風の装いをしたこのブログ---書き手側は1日も休まず、また、志のある方々の支援もいただけ、満11ヶ月目寸前の昨夕19:38(ミク友のサリーさんがゲット)、アクセス70,000を通過しました。ブームとはいえないほど小さな数字…

(71)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(44)

長所(ユーザーにとっての利便)を、手を変え、品を替えてこれでもか、これでもかと、しかもそのたびに視覚的には新鮮に見えるような装いを変えて訴えるから、効果が累積されるのです。 ただ、クリエイターにとっては、毎度々々「視覚的に新鮮に見えるように…

(70)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(43)

自社製品の壊れた写真の使用を許す、米国VW社の度量の広さ(もっとも、当初はそうではなかったが、DDBに説得されたことと、DDBのプレミアム・クライアントとなったことに、誇りと自信がついた)。 女性は運動神経が鋭くないと揶揄されても、「まあまあのユー…

(69)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(42)

DDB流有名タレントの使い方。これなら、信頼性が高い。広告の究極は、「説得」であり「信頼」である。人は信頼しなければ買わない。 みんなが、そんなことできっこないと言いました。できっこないさ---と。私たちは、やってみましたとも。神かけて。でもね、…

(68)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(41)

簡潔で、意表を衝くヘッドライン(見出し)、読み手(オーディエンス)の疑念を解きほぐして確信へ導く語り口---は、"Lemon" の衝撃力に匹敵します。 米国製 ミシガン州のグランド・ラビッズのG.ラングという人が、暇をみてはスペア部品を使って、 このフォル…

(67)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(40)

DDBのVWチームは、テレビや雑誌広告のような一般媒体向けのものをつくっている人にのほかに、業界紙向けとか、DMのようなセールス・プロモーションを担当しているクリエイターもいます。 業界紙誌向けの広告作成で腕を磨いて一般媒体の広告を作るようになる…

(66)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(39)

どんな製品だって、訴求したい利点を幾つも持っています。しかし、効果的に訴えるなら、利点の視覚化は一つにしぼったほうが、記憶残しやすい。 VWビートルの数ある特長の一つ---四重塗装。色味の深さがうんと増して見えます。 最初のは、キャンペーンの初期…