2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧
キャンペーンは1963年5月から掲載が始まったというのに、1963年5月17日号のプリンターズ・インク誌は、早くも、「業界で2位で、しかも成功する法」との見出しをさげた小論を、エイビスのために書き、「あなたが最大でない場合」「あなたが2位にすぎない場合」「あ…
● 「一か八か、やってみなきゃわからない」 エイビスは、業界では2位でしかないレンタカーです。だから、一所懸命にやります」が、DDBの社内会議ですんなりと通ったわけではないのです。 アカウント部や調査部が、最初は賛成を見送りました。 このショッ…
これは、広告史上に燦然と残る、負け犬健闘記です。 昭和42年初夏---1967年6月20日に、新書[講談社ミリオン・ブックス]の1冊として上梓しました。というか、編集部の小松道男さんの巧妙なおだてにのって書いてしまったといったほうがあたっていましょう。 当…
Made in Germany. と信じられていた時代であった。 いまなら、Made in China. でも、India とあっても驚かない。 どこどこ製を気にとめなくなっている。 この広告の奇妙さは薄れた。 米国製 ミシガン州のグランド・ラビッズのG.ラングという人が、暇をみては…
時代より進んでいなければ、生きている価値がない。 時代より進み過ぎては、生き残れない。 半歩だけ進め。 自動車界を震撼させた、三つのアイデア。 大量生産(フォードT型): 「黒であれは、どんな色でもお好みどおり」これがその理論でした。 ヘンリー・フォ…
ロスのは、'54年型を8年後に、 '62年年型に見せるには、洗車。 NYのは '54年型を10年後に、'64年年型に見せるには、塗装による化粧直し。 オーナーとすれば、どっちがありがたいだろう? '54型を'64型に見せるには---。 塗装し直してください。…
いまでも、「何馬力」というからなあ。 だから、ほとんどのエンジンが後ろに置いてないのでしょうか? 馬のいらない車だからと、伊達に自動車という名前を持ったのではありません。 ガソリン・エンジンが馬の役目を奪いはしました。 けれど馬はそのしるしを残し…
フル・オートマチック・ギア・チェンジが当たり前の時代が長くつづいている。 これは47年前の広告である。 そのちょっと前、ぼくも某自動車メーカーのためにフル・シンクロメッシュについて解説したコピーを書いていたが、その効用をこんな分かりやすいイラス…
慙愧です。[ニューヨーカー・アーカイブ]の1963年分に6点の見逃しがありました。 atsushi さんが、前後の年とくらべ、すこし売り上げはのびているの出稿が少なすぎないか...と気づき、同年の18,000ページを総チェックしてくださったのです。 このアーカイ…
終わりごろに、ちょっと生意気なセリフをはいています。 削除も考えたのですが、10年ひと昔・・・という決まり文句もあることだし、これは、34年も前の本音がらみの失言に近いことだから、見逃してもらえるか、とタカをくくりました。34年前、『日米コピ…
ビートルの広告にこだわっていた期間は、13年間ほどでしたろうか。実年齢でいうと30歳から43歳ほど。もっとも働き減りしない年代。 ただ、実際に年に春秋2度ずつ、定期便のようにDDBを訪問したのは、1967年から5,6年でした。いろいろなことがあり、D…
ほんの数ヶ月前にも『日米コピーサービス』を紹介した。 「月2回刊のこの手づくり同然だった啓蒙雑誌を知っている人は広告クリエイターでも、もう、ほんの数人だろう。20年ほど前に廃刊になった。当時、年間購読料が6万2千円だったから個人はおろか、企…
・ 主役交替の幕前のごあいさつみたいなもの。 老俳優が「襲名」した2代目を引き立てます。 今流行りの用語をでいうと「ブランディング」か。 これまでの信頼。 これからの新信頼。 長い年月にわたって受け継がれてきた、不変の誠実さを"Old Faithful"と呼ば…
[ニューヨーカー・アーカイブ]によるビートル・シリーズは、ひとまず終了です。 1963年分に漏れを数点、atsushi さんが見つけてくださったので来週に補います。 急告! 質素な車が 燃料噴射装置を採用。 燃料噴射装置は、世界で最も速い車といわれるもの…
直訳「私たちが、勝った!」 変化「やっぱり、勝った!」 ずらし「やっぱり、勝ってた!」 意訳「勝負あった!」 意訳「本命、1着!」 私たちに 決まり! 公式発表。 合衆国環境保全庁は、テストした1975年型全車の中で平均燃費が最もかからないのが、フォル…
ビッグ3社の値上げを槍玉にあげているが、 ライバルは欧州車からアジア車になりつつあった時期ではなかったか? それにしても、視覚処理の的確さ。 「こちら、据え置き路線」 「こちら、踏み留まり路線」 けっきょく--- 「こちら、がまん路線」 フォード 5…
・ これの2年前にも、このような値下げ公示をしています。「広告はニュースだ」と喝破したコピーライターも、かつて、いましたっけ。 (当時のトイレット・ペーパー払底騒ぎを、お母さんにお訊きになってみてごらんなさい。 ) デイリー・ニュース 506号 天候…
・スポーツ仕様のビートルの好評に味をしめたか どうかは知らない。 若い心ももってますよ---とばかりに。 ラブ・ビートル 君が1台。 彼女にも1台。 特別価格の2,499ドルだから。 いまなら、フォルクスワーゲンの愛のビートルをご入手になれます。 愛の…
・荒唐無稽(こうとうむけい)は、アイデア・セッションに似ている。 最初はとりとめがなく、かんがえていることに、よりどころがないように見える。 そのうち、ビートルの車体を骸骨にして走り、燃費の最低記録を出してみる。 ふつうのビートルとの差は? い…
・このシリーズ、黙々(?)と続け、ついに100回! 15年分を順序よく(1回だけ、不覚にも前後したけれど---)【初紹介】も数多く---ということは、新訳も数々ってこと。 世界初の偉業---って言っていい?ちょっぴり、自慢させて。 アンガージュしたあな…
ビートルを青い毛布(blanket)で覆ったからといって新型の発表ではない。 ブランケットには毛布のほかに、[総括]という意味がある。 [オーナー総括補証]の文字を描いた青色のブランケットですっぽり覆った。 青は安心をもたらす色でもある。blanketは母の…
ヘッドラインまでマニュスクリプト(手書き)にしてしまった例。 活字がびっしりの『The NEWYORKER』誌のページの中では、俄然、目立ちました。 コピーを担当したマイク・マンガーノ氏(写真)は、この2年後にはアソシエイト・クリエイティブ・ディレクターの…
手書きのホディ・コピーというのは珍しい。 広告の手本集といわれているJulian.L.Watkins選”THE 100 GREATEST ADVERTISEMENTS 1852-1958"にも1点も採用されていない。 だからマンガーノ/ピッキリーロのDDBチームが試みたのであろう。 欧米人は19世紀中…
この年の原油危機は、あるグルーブのアメリカ人たちに「節ガス意識」をもたらし、拡大させた。 2ドア型カーの比べあい。 【初紹介】 もっとも経済的に走ったのは、どの車? 上から、 Toyota Carina Datsun 610 AMC Gremlin Chevy Vega Ford Pinto VW Super …
卑近な例で申しわけない---屋敷地の広大なアメリカの郊外地と異なり、都内住まいでは屋根つき駐車場なんて望むべくもない。そんな身に、 13ポンドもの塗装。見えない箇所も含めて(だからフォルクスワーゲンは青空駐車したって腐りません)。 こんなうれしい…
・水陸両用の軍用車なんてのを少年時代に描いたことがあります。軍国少年だったんですね。 こういうのがあれば---とおもっただけでした。 ビートルは実現しました。 湖を渡るためのものではなく、走行路上の障害物から車の諸機関を保護し、車を反故(ほご)にし…
rationing(配給)" って用語がのこっていたなんて---第2次大戦中の米国の市民生活の名残りですかね。60数年前、米国ですらガソリンは切符制だったらしいことをしのばせる、なつかしい用語。 そして、1973年に世界中を襲った原油危機---"Think small" が現…
孤高のビートルといえども、市場の要望を無視できない。 マーケット・シェアが拡大するにつれ、多様化していく見込み客の好みをもてあますようになってくる。 それでも、「外観は変えていません」を貫こうと試みたのが、このスポーツ・タイプだったのかもしれ…
1973年の石油危機の時のキャンペーンである。 もちろん、燃費率のいいビートルは、ここぞと---60年代のニューヨーク市の水飢饉のときに出した、呼びかけ広告---"Save water"をもじった。 節ガス ビートルは、1ガロンあたり約25マイル以上走ります。…
・物価高騰がつづくのにはいろんな要因があるが、原油や鉱物資源の値上げにもよる。 じりじりと増す生活費の困惑。貯金の目減り。 周期的にやってくるようになりつつある。 1973年型を紹介します かぶと虫: 価格は1972年のまま 再紹介 1999ドル 新型ビー…