2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧
・ 知的で忙しすぎる現代人には、簡潔に、視覚的に、ツイットしたほうが有効なときもある。 The beetle's ads series with "NEWYORkER's archive" (88) なぜかって? 36ヶ月/80,000km保証 ロールス・ロイス 24ヶ月/38,400km保証 フォルクスワ…
・何もかも、一気に話してしまう--といった感じの画面処理で、劇画ふうといっておこうか。 たしかに力強い。 順番にこだわらず、好きなところへ視線を飛ばし、勝手に読めばいい。 グラフィックだから、幾つもの入口というか、フックが置ける。 その一つ、一つ…
・ 「テストモニアル・アド」という。 「証言広告」「推奨広告」と訳されている。民度の低いところほど効く。慣れた国では「いくら貰ってやってんだろう?」とすぐにウラを考えて推奨者のランクづけをしてしまう。 日本で流行しているのは「テストモニアル・…
ぼくがビートルに乗っていたのは、1963年〜8年のあいだであったようにおぼえている。 追突されたので、やはり空冷式リア・エンジンのセダンに乗り換えた。 だから、1972年に実現された電子式自動検査システムの恩恵には浴していない。しかし、驚異的…
図版の1969年型2ドアの車は、上から、 ヴェガ オペル ダットサン ランバー トヨタ ビートル このころ、 コンパリゾン・アド(比較広告)という用語が流行した。 製品特質が似通ってきたせいもあった。 【日本初紹介】 2,000ドルのフォルクスワーゲンが 他の2,0…
年 台 累計 1959 84,677 60 112,027 196,704 61 148,340 345,044 62 167,019 512,063 63 209,797 721,860 64 251,806 973,666 65 288,583 1,262,249 66 …
掲載号は1972年1月25日号です。 そうすると各車の値上げはその前年か前々年からか? 『20世紀年表』(毎日新聞社)で1971年の経済事件をさらったら、 1972.08.15、ニクソン米大統領が金とドルの交換一時停止。 1966.08.27号掲載の「VWの経済性は、どれほ…
"Buy cheepness."でも、"Buy moderate."でもない。 "Buy low."なのだから、「買うときは低く」の訳でないと。 「安物買いのゼニ失い」であってはならない。 「良品正価」の感じ。ビートルの写真は、真ん中に、大きすぎず、小さくもなく---。 買うときは低く…
・おお! >自分。 80日間、よく、つづいた。 >自分。 その間、(予想外にも)満80歳になった。[ニューヨーカー・アーカイブ]の全ページをチェック(年10,000ページ以上×15年) ビートルだけの広告を抜き出し、もれなく、掲載順にならべている。米国フォ…
・注意深く、ボディ・コピーの訳文直下のクリエイター・クレジットに目をとめている人は気がついていると思うが、この作品は、コピーはDDBのC/W第3世代ともいえるジョン・ノブル氏、A/Dは第4世代のボブ・クーパーマン氏であることを知ろう。 DDB流の人材…
コピーが言っているいみとは違った意味で、滅多にお目にかからない写真です。 つまり、対象ははっきり写っていて背景が流れています。 動いている対象にあわせて、カメラを動かせているようです。スチール写真に動きを映しこんでいるのです。 「早く、現場を…
シャーシーから一品づくりなんでしょうね。 4ドアですからね。 エンジンはどうしたのでしょう? いろいろ、知りたい。 知ったからって、自分も改造するわけではないのに。 「知りたい」っていう野次馬根性を知的にくすぐる--- 広告の基本でしょうね。 おろ…
宮崎論語でみつけた言葉---- 『理性で知ることは、感情で好むことの深さに及ばない。 感情で好むことは、全身を打ちこんで楽しむことの深さに及ばない」 本邦初紹介 新しいものを買うについて、大昔からある理由。 ジム・フリーン、25歳。 車は23年前生ま…
ビートルの改良・進歩の歴史です---というより、 ビートル主義に賛成者が増えていった経過です。 このごろでは、ブランディングなんて手前勝手な 言葉で呼んでいます。 (いつか、すべての年の事実ご紹介してみたい) 本邦初紹介 ビートルの23年分の素顔をお…
・強力になったエンジンは、最高時速130km。 これまでエンジンの最高時速は、125km。時速が5kmのびたことを、「たった5km」と思わせるか、 「5kmも」と感じさせるか---の腕の差です。 見なれたこの容れ物に、驚くべき成分が加えられました。 それは…
・ きわどい主張とも、思えます。 とくに、自立している米国人にとっては---。 「よけいなお世話だ!」 怒鳴り返される心配もありましたろう。 "Think small."は一種の意識革命でしたが、 これは、銀行でも言いかねるようなことですから。 インフレの進行と貨…
・ 雲間から陽光ががこぼれ、宗教画の御光(ごこう)が差している感じが、暗示的ですね。この感じは、宗派に関係なく、情景に荘厳さをもたらします。 30台も乗り換えて、なおビットマン神父はフォルクスワーゲンを信頼しています。 初めにアロイシウス・ビットマン…
・ この広告に感心したら、 当ブログに紹介した [DDBの秘密兵器---小道具づくり屋さん]←クリック(2009.12.15) [DDBの隠し玉---ジョアン・グリン夫人とスタイリング部]←クリック(2009.11.22) [DDBのスタイリング部は女性のトリデ]←クリック(2009.05.25…
この掲載年----- 日本では、年初から全共闘の活動がさかん。 7月20日にはアポロ11号が月面着陸。 小川ローザの「Oh! モーレツ」のTV-CMが話題に。 ウッドストックでロック・フェスティバル。 ジョン・レノンとオノ・ヨーコの"A WEEK IN BED" アイゼンハワ…
積雪地帯の人には、切実な問題でしょう。 やっとフォルクスワーゲンのすてきな写真が撮れました。 フォルクスワーゲンがすてきに見え始めるのは、ほかのすべてのものがダメに見え始める時です。 たとえば夜遅く、なかなか寝つけないでいて、外がマイナス23℃…
この広告が雑誌に載る前に、DDBのアカウント・スーパバイザーのファイン氏から、この広告が誕生するまでの経緯を聞いた。 『かぶと虫の図版100選』(ブレーンブックス 1970.3.20)←クリックに収録しているので、休日の読み物としてお楽しみいただければ幸…
クリエイティブ・チームが替った? このタイプ・フェイスは一時的なもの? 短いボディ・コピーはなぜ? アイデアのタネ切れ? フォルクスワーゲンは、やりません。 すてきです。今までのものよりも長くはなって いません。低くもなっていません。広くもなって …
バックは端のほうが日焼けしたような紙で歳月を匂わせている。 性能は、日々改良されていることを主張。 外観が同じだからこその主張でもある。 昔のようにはつくっていません。 外見は昔と同じです。だからといって、同じようにつくっているわけではありま…
・ はるか42年前、原宿のアパートの一室で、この写真を見たときの驚愕は、いまでも覚えています。 というのは、1年間、Tカー社の担当コピー・チーフを勤めたあとでしたから、車の姿はできるだけ美しく見せるのが常識となって身にしみついていたからです。…
・実演して見せ、納得させるという効果の高さでは、TV−CMに軍配があがりますね。 途方もない値段の車の購入費でこれだけ買えます。 最近の新車の平均購入価格は3,260ドル(自動車工業会の調査)。 3,260ドルあれば、新しいレンジ、冷蔵庫、乾燥機、洗たく…
都心に住んでいる人向けの呼びかけではなさそうです。 郊外の1戸建て、2台分以上の駐車スペースがある家庭のほうが圧倒的に多いんでしょうね。 しかし、そのような条件描写は省略し、2台のビートルだけで語っています。 3,400ドル出せば買える立派な…
『ニューヨーカー』誌に載っていたのは、これとまったく同じ図柄のモノクロ版でした。 同じ図柄なら、カラー版のほうが効果的(アトラクティヴ)とおもいました。 カラー版は、同時期の『ライフ』誌あたりから切り取っておいていたのかも。 フォルクスワーゲ…
フォード・マスタング(Wikipedia)の初代は1964年のニューヨーク万博に発表されたとしている。 この広告の『ニューヨーカー』への掲載は、1967.02.11号。 マスタング(野生馬)とかワイルド・キャット(山猫)などのネーミングに対抗した訴求だったのかもしれ…
冬期、米国土の半分は雪に悩まされている。しかし人は、春・夏・秋の3シーズンのほうを思い描いてモノ選びしがち。 ボルボの工場を取材したとき、「冬、機器が故障しようものなら危機だからね」といわれた。 ビートルにも、そういう雪国設計思想が根づいて…
5年ほど前にこの広告を別のHPに公開したら、ロンドンから電話がかかり、「写真に写っているのは、ぼくのお爺ちゃん。コピーを送ってもらえないか?」 なんでも、ケニヤからロンドンの大学に留学中とか。 そのときに、英文つきのこのブログの国際性を意識…