2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧
積み残しシリーズの第2弾です。何に積み残しかしいうと、クリエイティブ志向の人には、もう周知しているはず---拙編著『クルマの広告』(ロング新書 2008.12.10)です。 しかも、すでにこのブログには収録ずみのVWビートルの広告です。つまり、『クルマの…
広告界におけるDDBの功績は、もちろん、「正直なメッセージ」づくりであることに異論はありません。が、ぼくは、製品や企業に人格のようなものを与えた広告づくりも加えたいのです。完璧な人間などいやしません。長所もあれば短所も持っています。そこを…
『クルマの広告』(ロング新書 2008.12.10)に積みのこしたVWビートルのシリーズを、新書本をお求めになって当ブログの存在に初めてお気づきになった方もあろうかとおもい、再録しています。きょうの掲載分は、"Think small." と"Lemon."の次くらいに有名…
今年から月2回のペースで、オフィスの人たちに「ほんものを見る10分間」を始めました。 初回は1月14日(水)は韓国の国宝的陶芸家の池順澤氏象嵌花瓶と、安東吾氏の陰影(いんちん)の筆筒。 その筆筒にたまたま入れていた、京都の香雪軒さんのイヤー・ラ…
映画」『ファニー・フェイス』とともに、この言葉が流行したことがありました。主役はオードリー・ヘップバーン嬢でしたかね? ぼくたちには指摘できないけど、彼女のどこかにユダヤ系---というか、アラブ的なものがのこっているんでしょね。「ファニー・フェ…
DDBによるVWビートルほかのシリーズにぼくが血道をあげていた1960年代---バーンバックさんやクリエイターたちのほかに、もう一人、生き方に強い影響を与えてくれた人がいました。特別マーチャンダイジング部長だったE・B・ワイズ氏(写真)がその人…
ブログ仲間の、志の高い常連のお一人---einen さんから、昨日、 >私は"Think small"の登場の経緯をプロセスから(他にも一杯ありますが)、chukyuuさんの慧眼と時代の面白みを感じました。 とコメントをいただき、急遽、これの衝撃的な「登場のエピソード」を…
「レッカー車に吊られているVWの広告、見たような気がする---」 あなたの記憶力はすごい! この1月6日のこのブログに掲示しました。もっとも、これとは異なり、背景に流れたビルが写っていました。見出しも短く「滅多な写真 A rare photo 」でした。[シ…
浜松でクリエイターをしていらっしゃるyuya さんからのコメントに、「たまたま弊社の社長に[すごく勉強になるブログがある]と教えたところ、[大学の時の先生だ!]という反応。素敵な繋がりにびっくりしました」---と。 T美大では講師として38年間、講…
さまざまな方法で図版をつくっています。やってないのはPC上での修正。できないのです(いつかどこかで習おうとおもってはいますが、準備とアップとに追われて時間がとれない。なんとかせねば---)。楽屋裏をあかしてはツヤ消しだが、これは製図用のカラーコピ…
きのう、この欄に掲げた拙編著『企画のお手本』(1986.5.10)の表紙カヴァーに対して、感覚の鋭い畏友・fuku33さんが「粋すぎる」とコメントくださった。さすが、的を射ていらっしゃる。狙いは、大切な企画書入りの大封筒を書店の平台に置き忘れた人がいる--…
"ありえません。Impossible." も[シンプル・ヘッドライン]のくくりに入れるべく準備したが、結局はずした1点です。はずした理由(わけ)は、こういう光景を高速道路上でもほとんど見かけなくなっており、いまの若い読み手には共感されないと推測したからです。…
真実味をだすつもりで、ヘッドラインに端数まで表示したほうがいい場合もあれば、うるさくがられて記憶にのこらないケースもあります。これは後者とかんがえられた例であることが、キロ(km)/ リットルに換算してみてわかりました。左端が記憶してほしい整数…
『クルマの広告』(ロング新書 2008.12.10刊)に新味を加えたのが[シンプル・フレイズ simple phrase]なるくくり。近代的な様相をおびている。澄ました表情で[1962 1/2型]などという前代未聞の年式を登場させてシャラッとしている。いわれてみれば、次ぎ…
『クルマの広告』(ロング新書 2008.12.10刊)に新味を加えたとすると、[シンプル・フレイズ simple phrase]なるセクションを置き、20世紀広告の名作中の名作との声価の高い〔Think small.〕〔Lemon. 〕を配しました。「新味」はちょっと控えめすぎる---新…
VWビートルの米国での広告を集めた『クルマの広告』(ロング新書 2008.12.10刊)のことは、当ブログで再三再四アナウンスずみです。 同書には、カラー・ページが16ページあり、15点の広告を収録しました(1点が見開き作品だったのです)。そもそも、1…
容量オーヴアーで省略した【例21】の原文を掲げます。あと、容量が許すだけの訳文を再録しましょう。いつもとは逆ですね。 第5章 コピーの流れ(補2) Why are people buying Volkswagens faster than they can be made? Here are some of the reasons: (1) Ai…
この【例23】と(5-1)に引用した【例21】ではコピーライターが替わっています。掲載日も約9ヶ月違い。【例21】のほうは1959年8月17日の『ライフ』誌、もう一方は翌年3月14日の同誌。ライターはキャンペーン開始時のがケーニグ氏。同氏が退社したので、後のほ…
[:W80]米国VW社が本格的に活動を始めようと決意したのは1959年の春です。経営陣も一新。広告代理店にはその実績によってDDBを選びました。社長のバーンバックさんとともにスタッフが(当時)の西ドイツ、ウルフスブルク工場へ出向き、数日間にわたるオリエン…
新聞記者は、記事の基本は5W1H---When,Where,Who,What,Why,How---と叩きこまれると、聞いたことがあります。ヘッドラインもこの一つを使うのが古典的な作法のようです。この章で引用する4例のうち、3例が、Why---です。検索でオリン(GoogleではOlin)を呼び…
46年前(1963)に上梓した『効果的なコピー作法』(誠文堂新光社)を復元しています。当時は誠文堂新光社からでていた業界専門誌『ブレーン』誌に1年間連載したものをまとめたものです。chuukyuu、32歳の思案で、いま見ると〔若書き〕の憾はいなめませ…
『クルマの広告』という珍奇な絵本を昨年末に出したことは、このブログで再三再四アナウンスさせていただきました。フォルクスワーゲン・かぶと虫---いまはファンのあいだで、親愛の情をこめて「オールド・ビートル 」と呼ばれている歴史的名車の一つです。あ…
テレビでは、世界各国とも、相変らずクイズ番組が盛んのようだが、米国で最も隆盛だったのは1970年代でしょう。ヴェトナム戦争介入による人びとの嫌気と虚脱感をそらすための、安易で一見知的を装った無責任な娯楽でした。 VW広告制作チームがそれに便乗し…
昨日、急騰のアクセスは、広告βさんからの人たちと書きましたが、ほかにも★でおなじみの einen さんのところからの方々、mochikazu さん経由の人たちもかなりの数にのぼっています。お礼かたがた---。男の子なら、宿題なんかおっぽり投げ、何時間もかけて不…
奇蹟は2日つづきました。あと5日つづいたら『旧約・創世記』の再現---なとど、ふざけたいほどの嬉しさなのです。ページ・ヴューが一昨6日(1,008)を7日は上まわり、1,064! 記録更新! 昨日のkawasaki さんのコメントで、要因の大きい部分は新しい友 …
驚異の現象の突発です。このブログです。昨6日のページ・ヴューが1,008(一昨5日は502、一昨々4日275)、ユニーク(人数)のアクセスが365(一昨5日は248人、一昨々4日126人)とどちらも過去最高の数字。もちろん、これまで支えてきてくださっ…
ビートル広告の「レギュラー・レイアウト」というのか「オーソドックス・スタイル」と呼ぶのか、見慣れた上2/3がイラストレイション(写真や絵)、下1/3にヘッドラインとボディコピー---へ戻ります。ヘッドラインの訳は、素直にいくなら「珍しい写真」ですが、ち…
シャトー・ラフイット・ロスチャイルド---知る人ぞ知る、ボルドーの極上の貴酒。存在することは知ってはいても、口にしたことのある人は、まあ、そうは多くないでしょう、ロールスやキャデのオーナーならともかく、ビートルのオーナーは、手がだせるワインの中…
個人の動向と組織の変貌を関連づけて語るのは、好きではないし、おいそれとすべきでないとも思っています。特別な場合をのけて---。DDBの例でいうと、バーンバックさんの死。VWのキャンペーンにとってのヘルムート・クローン氏の退社(1969年)。クローン氏…
「ビートルは変わりました」シリーズ。もちろん、広告のスタイルだけ。知的で、忙しすぎる現代人には、簡潔に、視覚的に、話しかけます。 なぜかって? 36ヶ月/80,000km保証 ロールス・ロイス 24ヶ月/38,400km保証 フォルクスワーゲン 12ヶ月…