創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(223)[ビートルの広告](124)


よいクリエイターをつくるには? つい思ってしまいました。
でも、答えの一つはでています。このブログの左窓の[カテゴリー]の上のほうの数行---

>>まえがき
>>第1部 DDBの誕生
>>第2部 DDBの組織
>>第3部 DDBの環境
を、クリックなさって虚心にお読みになることです。そして職場討議---

(ご注意:上の『創造と環境』の第1〜3部は降順に並んでいないことに、今日、気づきました。いずれ整理しなおしますが、膨大な量なので、今日明日には間に合いません。で、とりあえず、最上段の[目次]をクリック、現われた目次の第1部・第1章の項目順にクリック→戻る→戻る→ を繰り返しながら順々にお読みください。)




この広告を見た全米ディーラーのVWメカニカルは自信と矜持を確認し、また、メカニカル希望者も殺到したことでしょうね。


車をつくるには、1週間かかります。でも、整備士をつくるには、3年かかります。


ビートルと人間は違って当たり前です。
1枚の鋼鉄板は、7日目には頑丈なフォルクスワーゲンになってしまっていますが---。
新参者がフォルクスワーゲンの誠意ある整備士となるには、3年かかるんです。
しかも、並み大抵の過程ではありません。
彼はまずドアの把手から出発して、電気装置へとその腕に磨きをかけていきます (彼の肩越しに、タカのような鋭い目をした監督がにらんでいます)。
彼はすべての部品を分解して、そしてまた、それを元に戻します。
何度も何度もこれを繰り返します。そしてその所要時間を計ります。
彼が規定の時間内に正しくやってのけたら、でかした!
もう一度それを繰り返します。
この試験に2度合格して、やっとこの部門の仕事を習得したことかこなります。そして次の段階-進みます。
でもこれは、ガリ勉のほんの一部にすぎません。
彼がVWの組立てをしていない時は、VWの学科コースで私たちが彼を組み立てます。
ここではVWについて1日7時間の学科をやります.
だから、彼が見習期間を終えるころには、彼はVWのすみずみまで知りつくしてしまいます。
そしてやっと整備士として仲間入りするわけです。




It takes a week to make the car. And 3 years to make the mechanic.


Oh the difference between a bug and a man.
In just seven days a piece of steel evolves into a sturdy Voikswagen.
But only after three-years does a raw recruit evolve into a bona fide Volkswagen mechanic.
It's not an easy process.
He starfs with a lowly doorknob and works his way up to the electrical system.
(With on eagle-eyed supervisor over his shoulder.)
He tokes every part apart. And puts it bock together again. Over and over and over.
Then we clock him.
If he does the right job in the right time, bully for him.
He does it again.
Only after he passes the test twice do we feel he's mastered thot part. And can go on to another.
But this is only part of the grind.
When this man's not vworking on the VW,we're working on him. At a Volkswagen training school.
There he spends seven hours a day in class studying about the car.
So by the end of his apprenticeship, he knows every nook and cranny in a VW.
For once, man counts as much as the machine.


上の広告を見た瞬間、ぼくは、ビートルのキャンペーンが始まった1959年の年末の『ライフ』に掲載されたこの広告を思い出していました。
当ブログでは、2008年8月16日に紹介していますが、再録。



ゲルハルト・ベッケルがフォルクスワーゲンについて教えます。

あるいは、フォルクスワーゲンのサービスが車におとらずよいわけを


ゲルハルト・ベッケルは、ドイツのウルフスブルク(VW本社所在地)で講習を受けて、今は米国でフォルクスワーゲンについて教えています。多くの教師と同じうにゲルハルトは、自分の教えていることは正しいと信じています。彼は(車のよさはサービスのよさによって決まる)という、フォルクスワーゲン社の社是に心から傾倒しています。
ですから、米国の皆さん、皆さんはフォルクスワーゲン社が決めた過程をすっかり修めるまでに、みっちりと訓練された作業員によってのみサービスされていることを納得なさるでしょう。
フォルクスワーゲンのサービスは迅速です。エンジンは90分間以内に交換されます。フュエル・ポンプの取りつけなら20分間です。
フォルクスワーゲンの全ディーラーは、VWの全部品をいつでも手持ちしています。お待たせすることはありません。ほかのもので代用することもありません。
フォルクスワーゲンの部品は安くつきます。フロント・フェンダーの新品でも21ドル75セント、シリンダー・ヘッドは19ドル95セントです。
今もし、あなたがフォルクスワーゲンを買おうと思っていらっしゃるのなら、車にまけずおとらずサービスもよい---ということもお知りになって、もうかっちゃいましたね?




Gerhard Baecker teaches Volkswagen

(Or why volkswagen service is as good as the car)



Gerhard Baecker schooled in Wolfsburg, Germany, now teaches Wolkswagen in the United States. Like most teacher, Gerhard believes in what he teaches. He shares whole-heartedly the Volkswagen philosophy the car is only as good as the service it gets.
As a result, you'll find Volkswagen are serviced only by graduate mechanics trained to demanding Volkswagen standards.
Volkswagen service is fast. Your Volkswagen engine can be removed and replaced in 90 minutes. A fuel pump installed in 20.
Every authorized Volkswagen dealer has a complete inventory of VW parts on hand. There's no wait. no substitution.
Volkswagen parts are inexpensive. A new front fender is $21.75, a cylinder head $19,95.
If you've been thinking about buying the Volkswagen, isn't it nice to know service is as good as the car?


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