創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(427)[ニューヨーカー・アーカイブ]によるビートル・シリーズ(40)


Made in Germany. と信じられていた時代であった。
いまなら、Made in China. でも、India とあっても驚かない。
どこどこ製を気にとめなくなっている。
この広告の奇妙さは薄れた。



米国製


ミシガン州のグランド・ラビッズのG.ラングという人が、暇をみてはスペア部品を使って、 このフォルクスワーゲンをつくりあげました。
たいへんよく走ります。
が、そんなにしょっちゅうは走りません。
ラングさんは、私たちの訓練学校の一つでVWの機構を教えるのに、これを使っているからです。
バラバラにしては、また組み立てるのです。幾度も、幾度も。
こういう教育方法で辛苦を経ますから、私たちの機構はすごくシャープになるのです。
(私たちのサービスも同様にね)
もちろん、私たちの車が、ほかの車よりもずっと簡単に勉強できるということは認めますよ。
それというのも、私たちが毎年思い切ったチェンジをしないようにしているからです。
改良したとしても、ちゃんとした理由があってのうえです。
この方針だと、もう一つ利点があります。
VWの大抵の部品はどの年代のものでも交換がきき、しかも、すぐ入手できるということです。
こいつは、じつに気分のいいものですよ。
VWをあなたが組み立てるにしても、既製品をお買いになるにしても---です。


C/W
A/D
"The NEWYORKER" 1963.12.14






Made in U.S.A.


George H.lang, of Grand Rapids, Mich., made this Volkswagen out of spare parts in his spare time.
The car runs very well.
But not often,
Mr. lang uses it to teach VW mechanics of One of our training schools.
They tear it to pieces and put it together again. And again. And again.
After suffering this kind of education, our mechanics get to be pretty sharp.
(So does our service.)
Of course, we admit that our car is easier to learn about than most.
Because we don't make drastic changes every year. And because the changes we do make, make sense.
This policy has another advantage:
Since most VW parts are interchangeable from year to year, you can easily get parts for any Volkswagen.
You'll find this comforting.
If you're building your own VW.


C/W
A/D
"The NEWYORKER" 1963.12.14


明日からは、[ニューヨーカー・ーカイブ]を基に、エスビス・レンタカーのシリーズを掲載します。