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「テストモニアル・アド」という。
「証言広告」「推奨広告」と訳されている。民度の低いところほど効く。慣れた国では「いくら貰ってやってんだろう？」とすぐにウラを考えて推奨者のランクづけをしてしまう。
日本で流行しているのは「テストモニアル・アド」ではなく、タレントによるイメージ広告である。
「テストモニアル・アド」で効果の高い証言者・推奨者は、「あの人ならお金を貰っては推奨すまい」と人びとがおもっている人である。
ビートル・チームは百も承知の上で、１９６９年７月２０日に人類として初めて月面を踏んだ２人のうちのオルドリン宇宙飛行士にわざわざ「自分が確信できるものでなければ、いかなる製品やサービスであれ、その宣伝に手を貸すまいと誓いました」と宣誓させてから、コンピュータ自動検診システムを車では初めて採用したビートルを語らせている。
証言者として高いランクにあるといえるのに英国国王および王族が、「英王家ご用達」紋章を７００件以上さずけているが、調べてみると、テームズ河のある区域の白鳥の脚に女王所有という足環を巻く職人とか、ウインザー城の庭に来る小鳥用の餌店とかもあって、効果はさまざまであった。
【初紹介】
「人類初の月面着陸をした後、私は、自分が確信できるものでなければ、
いかなる製品やサービスであれ、その宣伝に手を貸すまいと誓いました」
アポロ11号のオルドリン宇宙飛行士は、すべての1972年型フォルクスワーゲンに搭載されているコンピュータ自己検診システムについて、こう言及しました。
「月面歩行のあと、すべてのものに失望しています。
それをこえることはまったくできません。
そのかわり、あなたたちは慣れてしまいます。完璧からは程遠い世界に」
バズ･オルドリン氏を月に連れていったその完璧さが、大統領が出迎えていた航空母艦の1/4マイル(約400m)内に生還させたのでした。
そのときでした、オルドリン氏の感情をゆさぶるような衝撃が躰の中で湧き上がってきたのは---。
「過去、現在、そして未来においても、コンピューターのチェック･アウト･システムの先頭に立つ有人宇宙飛行プログラムに似たＶＷ のシステムは、シェパード、グリソム、グレン各氏による初期のマーキュリー計画（訳注：アメリカの有人宇宙飛行計画 1959〜63年）と同等なものになったといえます」
フォルクスワーゲンのコンピュータ化された自己検診システム：1972年型のＶＷを手に入れるということは、最も先進的な自動点検装置を手に入れることを意味します。
「車はいまこそ、宇宙船と同じ行動指針を取るべきです」(点検・作業をしている人に訊く代わりに---)
そう、車の検診箇所へ張り巡らされたセンサーのネットワークを想像してください。それぞれのセンサーは、車のそれぞれの箇所の現在時点の状態を自動検診し、中央のソケットへ集約・送信しているのです。
だから、ソケットにコンピューターをつなぎさえすれば、あなたの車の現在の状態が直接レポートされるのです（ＶＷディーラーは、今年の年末を期してサービスを開始します）。
要するに、60の重要なサービス･ポイントを自動的に検診し、それらの結果を、あなたが読めるようにわかりやすい英語で、一枚の用紙にプリント･アウトしてくれるのです。「それぞれの検診後に出力されたその用紙を手にすることは、宇宙で20万マイル（注：ほぼ地球から月への距離）離れたところから、宇宙管制センターと会話がつながったときの感動と似ているでしょうね。安全ということを強く感じさせてくれましょう」
このシステムによって、あなたは待ち時間を大きく節約できます。
たとえば、今日、従来の方法でシリンダの圧縮状況を検査しようとすると、整備士は次の作業をしなければなりません。それぞれのスパーク･プラグを取り外す、ゲージを挿入する、エンジンをかける。そして、問題点を推察し、決定する。そしてそれぞれのスパーク･プラグを元に戻す。
もっとも手際のいい人でも、この手順では４つのシリンダに対して、１０分と４０秒かかります。
新しいＶＷのシステムを使うと、６０秒ぽっきりです。
つまり、そういうことなんです。
整備士の代わりにあなたの車のなにがどう悪いかを教えてくれます。そう、あなたの車とあなたのディーラーのコンピューターはあなたに告げることができるのです。
フォルクスワーゲンはコンピュータ化した自己検診装置を新しい車に装備して市場に出すのに、７年と開発費をたっぷり費やしました。
外形を長くしたり低くしたりのビートルのためにお金と時間を浪費するより、自動検診サービスの開発に努力を注いだほうがいいと、あなただってお思いになるでしょう？
バズ･オルドリン大佐が広告上でビートルを推薦することを決めたのも、同じ理由からでした。
この一語---「進歩」。
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後記：今年の初めに、フォルクスワーゲンは月面を歩いた人だけではなく、コンピュータ化された検診とテストというテーマに精通している人に示しても「すばらしく革新的」と思っていただけるだけの成果を得たと感じました。
一連の会議、オペレーション･システムの見学、コンピューターへデータを送るための仕組みの学習のあと、オルドリン大佐の感想は、すごくシンプルなものでした。
「感動しました」
C/W
A/D"The NEW YORKER" 1972.04.29
"LIFE" 1972.04.28chuukyuu注: 訳は、atsushi さん。
The beetle's ads series with "NEWYORkER's archive" （86）
"After our first Moon landing, I resolved
I would never publicly endorse any product or
service unless I sincerely believed in it."
Apollo 11 Astronaut Buzz Aldrin, discusses the Computerized Self-Analysis system in every 1972 Volkswagen.
"Everything after a Moonwalk is a letdown.
You just can't top it.
So instead, you adjust. You adjust to a world that's a far cry from perfection."
Or at least the kind of perfection that took Buzz Aldrin to the Moon and then brought him back within a quarter mile of an aircraft carrier carrying the President of the United States.
Then it's over and there he is. With a Doctor of Science degree from MIT and a walk on the Moon under his belt, in a world, that at times seems absolutely chaotic.
Then, something comes along that makes a great deal of sense to him. And he becomes enthused:
"In analogy with the manned space flight programs, past, present and future, which pioneered computer check-out systems, the present VW system compares with the early Mercury flights of Shepard, Grissom and Glenn."
Volkswagen's Computerized Self-Analysis system:
If you own a 1972 VW, it means getting the most
advanced automotive check-up there is.
"The car, truly, is wired along the same principles as a space craft." (Nothing like asking the man who manned one.)
In its simplest terms, it's a network of check points and sensors throughout the car; each sensor reporting the condition of various key points in the car to one central socket.
The socket, when plugged into a computer, which will be at VW dealers starting later this year, will actually report the condition of your car directly to you.
Altogether, 60 vital service points will be checked. The results will then be printed out on a sheet of paper, in plain English, for you to read.
"Keeping that print-out sheet after each checkup is like checking in with Mission Control when you're 200,000 miles out in space. It gives you a nice, secure feeling."
It also gets you home quicker.
For instance, to check cylinder compression the conventional way today, a mechanic has got to do the following: remove each spark plug, insert a gauge, crank the engine, take a reading make a decision and then put each spark plug back.
At top speed, the procedure takes 10 minutes and 40 seconds for four cylinders.
With the new VW system, it takes 60 seconds.
So there you have it.
Instead of a mechanic telling you what's wrong with your car, now your car and your dealer's computer can tell you.
It took Volkswagen 7 years and enough money to develop and market on entirely new automobile to come out with Computerized Self-Analysis.
Why such a concentrated effort on service rather than, let's say, a new, longer, lower Beetle?
Basically for the same reason Colonel Buzz Aldrin decided to publicly support it.
The reason is known as progress.
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Postscript, Earlier this year, Volkswagen felt it had something advanced enough to show, not only to a man who walked on the Moon, but also a man who was intimately familiar with the subject of computerized check-out and testing.
After a series of meetings and after seeing the system in operation and after learning of the plans to bring in the computers starting later this year, Colonel Aldrin's response very simply, was: "I'm impressed."
C/W
A/D
"The NEW YORKER" 1972.04.29
"LIFE" 1972.04.28
ビートルのシリーズには、アポロ11号が月面に到着してすぐに掲載された、有名な祝賀広告がある。
不恰好ですが、運んでってくれますよね。
It's ugly, but it gets you there.
C/W Larry Levenson
"LIFE" 1966.08.08
A/D Jim Brown
じつはぼくもやりました。当時、銀行は全３段までしか新聞では広告できないという制限がありました。
