(397)[ニューヨーカー・アーカイブ]によるビートル・シリーズ(94)
年 台 累計
1959 84,677
60 112,027 196,704
61 148,340 345,044
62 167,019 512,063
63 209,797 721,860
64 251,806 973,666
65 288,583 1,262,249
66 296,624 1,558,873
67 314,343 1,873,216
68 423,008 2,296,224
数字は、1割前後のステーションワゴンとトラックを含んだフォルクスワーゲンのアメリカでの新車の販売台数です。
1959年は、DDBがVWの広告を扱った年です。
1968年は、ぼくがDDBウォッチングをやめた年です。
肝心なのは、右列の販売累計台数。ビートルは3年や4年で下取りにだすクルマではない、と広告してきました。と、仮に5年で新車に乗り換えたとして、中古車も使われているとすると、道路上を集計最終年の数のフォルクスワーゲンが走っているとも考えられます。
必要な広告訴求テーマの一つが見えてきますね? そう、中古車の格上げ広告。
もちろん、下の広告は上記最終年からさらに4年後---新旧とりまぜ、一見してそれと分かる、ほぼ400万台のVWが走り回っていたときのものです。
【初紹介】
もっとも低価格でお求めになったエコノミック・カーが、最も高く売れるエコノミック・カーに変身します。
新車に払う実際の価格をどう考えるべきでしょう?
いま買うときに支払う金額から、のちに下取りにだしたときの売り値を差し引いた金額であるべきです。
これまでの事実からいって、3年か4年後に下取りに出されるほかのどんなエコノミック・カーも、フォルクスワーゲン・ビートルがその時にもたらす戻金に、はるかに及びません。
一例をあげましょう。'69年に1799ドルと記載された'69年後期型のフォルクスワーゲンが、3年後のいま、1350ドル前後と値付けされているのです。
3年間で449ドルの目べり。
別の有名な大衆車(名前はあえて秘しますが) '69年に1849ドルだったのが、現在、中古値は900ドル前後。
3年間で949ドルの目べり。
(こうもいえましょうか。新車の半値以下---まるで後期高齢者扱い)
新車展示ルームで安い値段に心が動いたら、勇気を出して、中古車展示場へ足を運び、なお心は動いたままかどうかをお試しになってください。
歩きつづけているご自分を発見なさるでしょう、きっと。
C/W
"The NEWYORKER" 1972.02.19
A/D
The beetle's ads series with "NEWYORkER's archive" (83)
The lowest-priced economy car you can buy because it's the highest-priced economy car you can sell.
What's the real price you pay for a new car?
The real price should be the cash difference between what you pay now, and what you get back later, at
trade-in time.
And based on what's happened in the past, no other economy car gives more money back after 3 or 4 years
than the Volkswagen Beetle.
For instonce, a '69 Volkswagen that listed for $1799 back in '69, is now selling for around $1350 used.
A depreciation of $449 in 3 years.
Another famous economy car (and we won't mention names) listed for $1849 back in '69 and is now selling for around $900 used.
A depreciation of $949 in 3 years.
(Or over half the original price of the new car, down the old drain.)
So next time you walk into a New Car Showroom and are dazzled by a low price, do yourself a favor: Walk
outside to the Used Car Lot and see if you're still dazzled.
Chances are you'll keep on walking.
C/W
"The NEWYORKER" 1972.02.19
A/D