(76)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(49)
米国に最初にVWビートルが輸入されたのは、1949年に2台。DDBが広告代理店として指名されたのは、10年後の1959年。以後のサクセス・ストーリーは、以下にゆずることに。
>>『かぶと虫の図版100選』テキスト(1)(2)(3)(4)
1949年に、U.S.A.で2台のフォルクスワーゲンを売りました。
その2台のVWのオーナーは、ずいぶん笑われたようです。
でも、2人には、それを受けとめるだけちゃんとした理由があったのです。
1ガロンあたり32マイル、凍りついた丘でも自分たちを(そして、動きのとれない隣人たちを)乗せて登ってくれるリア・エンジン、沸騰したり凍ったりが決してない空冷式エンジン。
いつも物笑いのタネになったのに、2人はそのかぶと虫を敢然と守り、この型がやがてクラシックとして愛されるようになるのを見たのです。
そしてとうとう、物笑いにした人たちが次々にフォルクスワーゲン派に宗旨を変えるのを見て、なんともいえない満足感を味わいました。
1960年に、どれほど大勢のアメリカ人がVWを買ったかを、この'49年組の2人が知ったら、きっとうなってしまうでしょう。約185,000台(ステーションワゴンとトラックを含めて)。'59年の23%増です。
そしてもし、12歳になったはずのVWを今も持っているなら、アメリカ中どこのフォルクスワーゲンのディーラーにも乗り入れることができますし、取り替え用部品がその場で揃うこともわかっていたはずです。
フォルクスワーゲンは依然として、基本的には同じなのです。ただ、人びとが変わったのです。
In 1949 we sold 2 Volkswagens in the U.S.A.
What a kidding the owners of those two Volkswagens must have taken.
But they had something to sustain them.
32 miles to the gallon. An engine in the rear that carried them (and their stranded neighbors) up icy hills. An air-cooled engine that never boiled over or froze.
They fiercely defended the beetle shape against a thousand jokes, and sow it become a beloved classic.
And finally, they had the sweet satisfaction of seeing one kidder after another turn up with a new Volkswagen of his own!
We think our two '49ers would get a kick out of knowing how many Americans bought a Volkswagen in 1960. Around 185,000 (including station wagons and trucks.) That's 23% more than in '59.
And if they still own those 12 year old VWs, they can drive into any Volkswagen dealer in any part of the U. S. and find replacement ports on hand.
The Volkswagen is still basically the some. But people have changed.