創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(65)フォルクスワーゲン・ビートルの広告(38)

1969年5月9日号の『ニューヨーカー』誌に掲載されたものです。(『ライフ』誌や『ルック』誌にもその前後に出稿されているはず)。
ヘッドライン「困った時はわが家がいちばん」が、英語圏での格言として使われているものなのかは浅学にして知りれません。教えを乞いたいところです。


困った時には、わが家がいちばん。

どんなにみすぼらしくたって、フォルクスワーゲン指定ディーラーほどいいところはありません。
必要とする部品をあなたが待つのではなく、部品のほうであなたを待っていてくれる場所が、はかのどこにありましょう。
VWのディーラーは、常にVWの全部品を3ヶ月分在庫しています。よく使われる部品はそれ以上も---。
(その部品は、土地柄によって違いがあります。南西地区では、オイル・フィルター・ガスケット。北東地区では、バルブ・カバー・ガスケットです)。
VWの改良個所について、あなたよりも先に知ってしまう整備士も、VWのディーラー以外では見つかりません。
VWの技術担当者から、VWの各ディーラーで開く新改良講習会で講習を受けるのです。

こんなに熟練者の手が待っているというのに、見ず知らずのところを訪ねることはありませんね?
わが家に帰ればいいだけなんですから。




When you're in trouble there's no place like home.

Be it ever so humble, there's no place like on authorized VW dealer.
Where else will you find the ports you need waiting for you, instead of you waiting for them.
You see, a VW dealer keeps a threemonths supply of every VW port on hand.
And a little extra of the ports he'll need the most.
(lt's different all over the U.S.A. In the Southwest, it's oil strainer gaskets. And in the Northeast, it's valve cover gaskets.)
And only at a VW dealer will you find mechanics who know all about newimprovements before you do.
They learned by attending a new improvements seminar given by VW engineers at a VW deoler.
So with all this expert core ovailable, why go to strangers?
When you can just come home.