創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(306) [クリエイティブの核心](まとめ) by Bill Bernbach


当ブログに、10回にわたって分載した、4A(A.A.A.A.の略称 米国広告代理店協会の頭文字)1971年の年次総会でのビル・バ−ンパック(DDB社長)の「クリエイティビティの四つの鍛錬の定義」との副題のついたスピーチを『アド・エイジ』誌の編集者は、下の4箇条に要約した。





"売る"鍛練
広告は商品の利点を伝えているか?


美学的鍛練
モノをいうことの技術---正しいだけでは売れない。


マネジメントの鍛練
クリエイティブ・マンのためにレールを敷いてやるのは、
代理店とクライアントのマネジメントの責任である。


社会的鍛練
私は、神がある人たちに授けた才能を信じる。
そして私はそのような人たちの存在を可能にする社会を高く評価する。



「やせたチキンでは薄いスープしかとれない」とヘンリー・ハインツ。「私たちは使ってません」


2ポンドあるは2.5しかか、チキンは発育不足でブロイラーにしか向きません。
スープの鍋には絶対入れるべきではありません。
骨と皮の間に十分な肉がなく、スープにコクが出ません。
肉が淡白で、チキンの豊かな風味が出ません。
やせたチキンは、砂嚢、チキンの皮など残りかすを加えてコクを出さない限り、薄いスープしかと
れません。
たしかにそうすれば安あがりです。
でも私たちは、甘く、不純物のないチキン・ブロスが好きです。余分の物を加えると、ブロスがにごったり、味がしっっこくなってしまいます。私たちはそんなのは好みません。
あなただってそうでしょう。
私の祖父は強い信念を持っていました。「客は一度も会ったことがない友と同じだ。そして友にはケ
チることはできない。」そう言ってたものです。
彼も私たちが買っているスープ用のチキンには、
いたく満足しているでしょう。
すべておいしく、丸々と太っています。(私たちはロードアイランド・レッドの若く、適度な肉のつ
くチキンが好きです)。私たちのチキンは少なくとも3ポンドはあります。骨にたっぷりと肉がのっています。そして黒い肉も、白肉も、やわらかく、甘味があります。私たちはそんなチキンが好きで、それ以外は使用しません。そのために、他の全社より1ポンドにつき、 3.4セントは多くお金をかけています。
そしてもうひとつ・
あなたは、私たちのチキン・ブロスを食べる時、塩、コショウをかけますか? かけないでしょう。味にムラはありません。私たちがスパイスを加え、野菜の風味もつけ足しているからです。でも香辛料には非常に気をつかっているので、強すぎたり、辛すぎたりすることは絶対にありません。子供はもちろん、大人にも味を十分に堪能していただけると思います。
チキン・ヌードル・スープ、ライス入りチキン、チキン・ベジタブル、チキン・コンソメ、チキン・ガンボ、クリーム・オブ・チキン。全部私たちのおいしいチキン・ブロスが元です。でもそれぞれがそれぞれの味を持っています。
ピッツバーグへお来しの節は、ぜひともハインツ
スープ・キッチンへお立ち寄りください。誇りを持ってご案内できます。




"Skinny chickens make thin soup," says Henry Heinz.
"We don't use them."