創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(134)レオン・メドウ氏とのインタヴュー(2)

    (Mr. Leon Meadow Vice-President, Administrator Copy Dept. DDB

6分間は5分より長く、10分より短い、1時間の10分の1です、読むのは6分。しかしいつか、この道草について60分考えることになります。あるいは6日間…



コピー哲学は、DDBのそれと同一


chuukyuu「コピーライティングについての、メドウさんの哲学というか、基本にしていらっしゃる考え方をお話しください」


メドウ「私のコピーライティングについてのフィロソフィー(哲学)は、これすなわち、DDBの哲学なのです。
私は、コピーライティングとは、直接的であり、また内容が人に何か徹底させるものでなければならないと考えています。そして、まず、第一に、信頼できる内容でなければなりません。誇張だと、大げさな表現は、すでに現在ではまったく時代遅れになっているのです。
現在、視聴者をいかにして獲得するかという競争は非常に激しくなってきていますし、その競争の内容も非常に変わってきています。
現代において、世界各国で起きている事件は、非常に早く伝わります。したがって、そういう事件や情勢の変化に直ちに対応しないような広告はお客をつかむことができません。大体そういうものは読んでも見てももらえませんね。
信じる、信じないの前に、オーディエーンス(メッセージの受け手)に見ても聞いてももらえないということになります」

メドウ氏が担当したベター・ヴィジョン協会のキャンペーンの広告の1例




あなたはこれまで、あなたの五感のうちで、どれがいちばん、失われては困るものかお考えになったことがありますか?
いま、すぐにお考えになってみてください。
そうです、ほとんどの人があなたに賛成だと思いますよ。
そうだとしたら、1年に1回がそこらは検診を受けたほうが賢明ではないでしょうか?



 Have you ever thought
of which one of your senses
 would be worst to lose?

 Think about it right now.

Yes, most people would agree
 with you. Then wouldn't
is be a wise idea to have then
 examined every year
    or so?

Better Vision Institute


(つづく)


【参考】
ベター・ヴィジョン協会の広告 Advertisements for Better Vision Institute
(1) (追補)