創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

エイビス04

ハーツの応戦。



【訳文(大意)】

トラと猫

ある日、森の奥のガソリン・スタンドでトラと猫が出会いました。
猫「ねえ君。いつかどこかで会ったことなかったっけ? わかった、君はぼくにそっくりなんだ」
トラ「いくらかはね」
猫「ぼくは、君のとそっくりの尻ッ尾をもってるし、ひげも、4本の脚も、毛並みもそっくりだね」
トラ「たしかに。でも、全体的にいったら、どこかが違ってるぜ」
猫「まあ、とにかくもぼくは君の次ぎに偉いんだ」
つぶやきながら、猫は急発進していきました。(少略)

1年後、猫はトラに再会しました。
猫「見て見て。ぼくがどんなに大きくなったかを」
トラ「ありていにいうと、君はほんのちょっと大きくなっただけだよ。ぼくはとっても大きくなってる」


このコピーライターは、愛猫家が全米にいくらいるか知っていたのでしょうかねえ。
「1位のくせに、弱いものいじめをするな」との声も大きかったみたい。



If you have a complaint,
call the president of Avis.
His number is CH 8-9150.


There isn't a single secretary to protect him.He answers the phone himself.
He's a nut about keeping in touch.
He believes it's one of the big advantages of a small company.
You know who is responsible for what.There's nobody to pass the back to.
One of the frustrations of complaining to a big company is finding someone to blame.
Well,our president feels responsible for the whole kit and caboodle.He has us working like crazy to keep our super-torque Fords super.But he knows there will be an occasioanal dirty ashtray or temperamental wiper.
If you find one,call our president collect.
He won't be thrilled to hear from you,but he'll get you some action.




ご苦情がおありの節は、
エイビスの社長を呼び出してください。
番号は、CH8−9150です。


社長をガードするための秘書など、一人もいません。彼がじかに電話に出ます。
彼は、お相手するのが大好きなのです。
彼は、それを小さな会社の偉大な特典と考えています。
どのことについての責任はだれにあると、きちんとわかっています。責任を転嫁する人もいません。
さて、当社の社長は、何もかもについて、だれにもかれにも対して責任があると思っています。(少略)


彼は、あなたから苦情をいわれてもビクビクしません。それどころか、あなたに対して適切な処理をしてお返ししますよ。


この広告によって、タウンゼント社長にかかってきた電話は約400本(内容は不明)。 その結果が全従業員へ伝えられると、
「ボブ(タウンゼント社長の名前ロバートの愛称)を電話番にするな」
とばかりに、いっそう、点検やサーヴィスにはげんだのです。


米国に「タイガース」ってプロ野球チームは、あったっけ、トラきちのクリエイターさん?


エイビス05>>