創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

[6分間の道草](644)[ニューヨーカー・アーカイブ]を基にエイビス・シリーズ(番外5)

この広告は茶化していっていますが、2位のエイビスと1位のハーツが演じたのは、まさに、広告によるレンタカー戦争だったといえましょう。


エイビスが白旗を掲げたのは、バケイション期間だけの休戦通告(あくまでも、ユーモア)。


もちろん、人びとは面白がって観戦していました。


ところが、休戦は現実のものとなりました。


エイビスの高利益率に目をつけたITT電話電報会社)が会社を買収したのです。
一方のハーツは、No.1の規模を評価したRCA放送会社)に吸収されて、この戦争はあっけない結末を迎えたのです。




バケーション料率の告知を
お届けしたいので、
レンタカー戦争を
エイビスは、一時休戦します。


私たちはこの夏、「アメリカを見よう」企画を展開します。
手短かにいうと、新プリムスを1週間99ドル---しかも1,000マイルまで無料、お渡し時の満タン分も無料、というサービス。
例えば;ラスベガスからグランドキャニオンに立ち寄り、フェニックス経由でロス---995マイル、ぴったし7日間。経費は〆て99ドルとガソリンが21ドル(エアコンつきだと10ドル増し)。通常の料率では考えられない値段ですね。
1週間以上、1,000マイル以上の場合の計算はちょっと混み入りますから、当社か旅行代理店にお問い合わせください。
オーケイ、No.1、これが終わったら戦闘再開だよ。


C/W
A/D
"The NEWYPRKER" 1967.07.29


明日は、エイビス・シリーズがDDBのプレステイジ・アカウントとなったことの宣言