創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(103)フォルクスワーゲン・トラックの広告(2)

今日から3回、トラックの広告を紹介します。ステーション・ワゴンの基礎に、トラック仕様をの載せたもののようです。そうそう、すでに2008年4月23日に、ついでの形で紹介しています。



商売がうまくない時にこそ、威力を発揮します。


このトラックは、あなたが5セント稼ぎ出すのも難しくなったときのためのトラックです。
フォルクスワーゲンは、このことを繰り返しては言いません。
純益5セント分の注文でもお取りなさい。
それだけお金があれば、VWだったら赤字にならずに1マイルは配達できます。
(そうです。おつりがくるくらいです)。
1マイルあたりのVWの燃費、オイル代、タイヤ磨耗代、維持費は2.5セントです。
VWのマイルあたり燃費率は、伝説じみてます。
私たちのトラックならレギュラーのガソリン1ガロンで20マイルは走れます。
タイヤの平均寿命は35,000マイル。
部品修理も、前に使ってたトラックと比べると半分ですむそうです。
(実際、修理に要する時間も、他の車より少なくてすみます。とくに古くなればなるほどね。つまり、最新年型の車でもごく初期の型と同じ交換部品で間にあうように設計してあるからです)。
もちろん、こんなにすぐれた美点があるのですから、お仕事がうまくいってるときにだって、お使いになっていただきたいものです。 つまりは、トラックにお金を積みこむより、銀行に積みたいんでしょ? ね?


おことわり】この図版は、『繁栄を約束する広告代理店DDB』(ブレーン別冊 1966.10.1)からの拡大転載です。元が小図版なので英文コピーが読み取れません。例の[ここをクリック]のコレクションの、[TRUCK]→[1964]の分も判読できません。したがって、原文はなし。