創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(33)VWビートルの広告(5)

見えない利点を見せる---たとえば、組み立て中や出庫前の検査もそう。
それらを目に見える1個の形にしてみせたのが、このVWビートル。


フォルクスワーゲンの検査は、こんなに何回も行われます


これらは、私たちの小さな車が、工場で受けなければならない「オッケー」の一部です。
(オッケーとノーを区別するのは簡単。ノーの一つをあなたはすでにご覧になりましたね)
私たちは、ノーというためのものを見つけるだけのために、5,857人もの人間に給料を払っているのです。
それでも、ノーは、ノーです。
ブラジルからの見学者で、屋根がへこんででてきたらどうするのかとお尋ねになった方がありました。
へこみはハンマーでたたき出せますね。
そこで私たちがやったことが、少し驚かせたようです。
ボディを打ち砕いてスクラップ置場へ放り出してしまったのです。
天井の内張りのでき。
ドアの支柱の仕上げ。
最終検査だけとっても、VWは、1票の反対票もなしに342の点検を通過しなければなりません。
50台のうち1台は通過できないでいます。
けれどもあなたは、首尾よく通過した車だけをご覧になっていますよ。




That's how many times we inspect a Volkawagen.


These are some of the ok's our little car has to get in our factory.
It easy to tell the ok's from the no's.
One no is all you ever see.
We pay 5,857 men just to look for things to say no to.
And no is no.
A visitor from Brazil once asked us what we are going to do about a roof that come through what a dent in it.
Dents are easy to hammer out.
So what we did shook him a little.
We smashed the roof down to a metal lump and threw it out in the scrap pile.
We stop VWs for little things that you may never notice youself.
The fit of the lining in the roof.
The finish in a doorjamb.
In a final inspection alone, our VW has to get through 342 points without one blachboll.
One out should see the ones that get away.


VWビートルのボディ全体に、あふれんばかりに、チョークで描かれたいろんなマーク…目をひきつけますね。
それが、生産工程の各段階で1台のビートルがくぐらなければならない検査員の目とわかったとき、品質に対する安心が芽ばえます。

車に美女が添っていなくても、湖畔やヨーロッパの町々の建物が写っていなくても、ビートルが信頼できる人たちによって造られた信頼できる車だと納得がいくのです。

この信頼感は、ニュービートルにもつながっていきます。それはPR資産であり、いま、ブランディングと、ことさらのように言われているものでもあるのです。


もっとVWビートルにお会いになるには、

Advertisements of VW

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