創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(468)[ニューヨーカー・アーカイブ]によるシーヴァス・リーガルのシリーズ(33)


どうしても、やらずにはいられないもの---ふつうの人間なら、手をだしてしまうもの。
単に生きているためには必要(必需)ではないけれど、人生を楽しむための(潤需)---酒、煙草、映画演劇芸能音曲、創作、スポーツ、書籍、恋愛、旅行、社交、教育、学習---といったものの税をうんと軽くするのを善政という。偽書貞観(じょうがん)政要』7世紀刊)





スコットランドへ旅行なさる時は、1瓶持っていってください。


ニュー カッスルへ石炭を持って行くようなものですが、実は、あまり多くの米国人が12年もののシーヴァス・リーガルを愛飲するので、その生まれ故郷であるスコットランドでは、非常に少なくなってしまっているからです。
だから、それを持っていくと2つのことが起こります。まずお気に入りのウイスキーが呑めます。そして好意的なスコットランド人に、あなたが出発する前から、かの国の最高の産物を認めていたことを示すことができます。もちろん、問題はあるかもしれません。「スコットランド人以上にスコッチ・ウイスキーをわかる人はいるか」という自負にぶつかることです。
それには新しい答えがあるでしょう。
米国人という。


C/W
A/D
"The NEWYORKER" 1967.04.22



If you're going to Scotland, take a bottle along.


That may sound like carrying coals to Newcastle, but the plain fact of the matter is so many Americans have made 12-year old Chivas Regal their brand, it's a very rare item in the country of it's birth.
So, if you bring a bottle along, two thing will happen. You'll have your favorite whisky. You'll be able to show a driendly Scot that even before you arrived, you appriciated the best his country has to offer.
Of course, you might create a small problem. "Who knows more about Scotch whisky than the Scots?." the question used to run.
Maybe there's a new answer.
The Americans.


chuukyuu補)スコットランドといっても広いのです。最初に、どこへ着くかでしょう。DDBのシーヴァス・リーガル・チームは、グラスゴー空港へ直行したのだとおもいます。シーヴァス・ブラザーズ醸造所は空港の近くにあります。


ぼくは---エジンパラ、アバディーン、アルモラル、インヴァネスという順路でした。インヴァネスからレンタカーでいくつものハイランドのスコッチ醸造所を巡りました。


最初のエジンバラでは、巨大な岩塊上の城を見学し、帰り道のスコッチ博物館でミニチュア瓶をいくつも求めてホテルで賞味テストをしましたね。 ショーン・コネリー少年が牛乳配達をしていた街々も歩きました。ウソ! 英王室御用達の店々を取材。


ふつう、スコットランドといえば、同地出身の米国人家庭でないかぎり、思い浮かぶのはタータン・チェックとバグ・パイプとスコッチ・ウイスキーとコナン・ドイルでしょう。そこを利用した広告ですね。そういう概念をくすぐる広告もあっていいとおもいます。




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