(498)ライターは安易に妥協しては駄目 ジョージ・グリビン(5)
このジョージ・グリビン氏のインタヴュー記事の解説ページを書いてくださったのは、当時(1966)に電通のコピー局長だった近藤 朔さんでした。その後、「コンちゃん」または「サクさん」はTCCの会長を引きうけられました。それから40年ちかくの歳月がたちました。TTCの事務局のミズSに、連絡先を確かめたら、港区にお住まいの令嬢・緋沙子さんとのこと。早速に転載許可お願いのハガキを昨日送りました。本文が終わる前にお許しがいただけるといいのですが。
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問 どんなものをお読みになりますか、グリビンさん?
実際にコピーライターをなさっていたころには、どんなものをお読みになっていらっしやいましたか?
グリビン そうですね、おもに古典ですね、そのときのベストセラー小説ではなく……。
といっても、どの時代にも傑作というものがあり、書評欄を読めば、それがたくさんあることがわかりますよ。
しかし、たいして有名でないむかしの本を偶然みつける友人はいるもので、それが変わったものだということがわかれば、そのために普通では読まないようなものを読むようになるかもしれません。
私は生物学や植物学に興味をもっています。
その分野のものを読むのが好きです。
最近、この国で書かれの本のひとつは、ドナルド・カルロス・ピーティーのましたが正確な題名は忘れて『北アメリカの東部と南部の木』といった感じの題の本です。
さらに彼には、アメリカ合衆国西部の木についての本もあります。
こんなことは、ただいっただけです。
私たちのすぐれたライターたち……彼らは一般の人が興味をもつ分野のほかに、園芸の分野のものを読んでいるかもしれません。
問 しかし、ライターは仕事と関係のないものを読むべきだ、とお考えなのですね?
グリビン ええ、そうです。
仕事に関係あるものを読む人や、週刊誌や月刊誌の読者などより多く読まなければいけません。
問 あなたのなさったスピーチに感激して、記事にしたことがあります。
それは『広告復興期の人間』についてで、要点は…… (訳・秦 順士)
どの時代にも傑作というものがあり、書評欄を読めば、それがたくさんあることがわかりますよ。
しかし、たいして有名でないむかしの本を偶然みつける友人はいるもので、それが変わったものだということがわかれば、そのために普通では読まないようなものを読むようになるかもしれません。