創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(478)シーヴァス・リーガルの広告(25)

「なになにの日」が増えつつあるようにおもいます。素の日が見えなくなるほどに増やされているのではないでしょうか。一方的に命名されただけの、業界にとっては記念日であっても、われわれには祝意がまったく湧かない「なんとかの日」も少なくはありません。
その中で、「母の日」と「父の日」は、絶妙なイヴェント企画ですね。少子化の先はとにかく、該当する対象者が多いから一大商機です。そこへ、「父の日」は「おじいちゃんの日」でもある---とやって商機を2倍に意識させたアイデアは秀逸。とくに高齢者がふえている日本では。
きのう、ラクーアへいったら「父との日」と、(と)を加えていたポスターを見かけました。(と)が落書きふうになっていればもっとよかった。
「母の日」は「おばあちゃん」の日でもあるといっても、世代が違いすぎ、ファッション感覚がずれすぎていてピンとくるグッズが少なすぎるかも。


父の日は、おじいちゃんの日でもあります。


1978年6月12日 『ニューヨーカー』



 Father's Day is also Grandfather's Day.


June 12, 1978 The New Yorker


こんなにいいものを貰うなことをしただろうか?そんなふうに思わせるスコッチは他にはありません。


1974年12月23日 『ニューヨーカー』



No other scotch makes you wonder
what you did to deserve it.


December 23, 1974 The New Yorker