創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(477)シーヴァス・リーガルの広告(24)


このところ、海外へ行くチャンスが薄くなっています。まあ、その分、2つのブログを毎日書きつづけていられるのですが。もう一つのブログは、2年半ほど前に立ち上げた当ブログより、2年ほど先にスタートしましたかね。鬼平こと---長谷川平蔵に関する史実とも、エッセイとも、物語ともいいようのない『鬼平犯科帳』Who's Whoのタイトルで、きょうまでに1,674件書いています。お暇があったらのぞいてみたください。クリエイティビティの江戸時代応用篇といったところです。



空の旅は
ますます快適に
なります。


気のきいた2,3の航空会社は、人を喜ばす方法をつきることなく追求した結果、ついに最高のぜいたくを思いつきました。シーヴァス・リーガルです。
もちろん、私たちは有頂点、そうすれば、 シーヴァスがたくさん売れるからではありません。旅することが多い昨今ですから、個人的に嬉しくなった次第です。他のプランドを飲まされる不快さを味わうことなく心からスコッチを楽しむことができるわけですから。
ストラシスラ・グレンリベットの第一級のウイスキーを12年かけてゆっくりと嶺造する昔風のやり方と、ジェット時代との組み合わせに思いを走らせながら。
進歩! 未来! おっ、大胆な新世界よ!′
いずれ、すべての航空会社がシーヴァス・リーガルを出すようになるでしょう。


1965.6.26 『ニューヨーカー』




Flying
is getting
smoother.



A few smart airlines, in their unending search for ways to please, have at last hit upon the ultimatc luxury: Chivas Rcgal.
We're delighted, of course. And not because we Will sell much more Chivas this way. We we're pleased personally. because we travel so much these days. And now we can enjoy a drop of Scotch aloft without the somewhat discomforting, business or drinking, some other brand.
There, above it all, we can contemplate the conrast between this jet age and our own old-
worldly business of slow, 12-year aging of choice Strathisla-GIenIivet wiskies.
Progress! The future! Oh. brave new world!
Someday all airline will serve Chivas Regal.



Jun 26, 1965 The New Yorker


スコットランド
旅行なさる時は、
1本持っていってください。


ニューキャッスルへ石炭を持って行くようなものですが、実は、あまり多くの米国人が 12年もののシーヴァス・リーガルを愛飲するので、その生まれ故郷であるスコットランドでは、非常に少くなってしまっているからです。
だから、それを持っていくと2つのことが起こります。まずお気に入りのウイスキーが呑めます。そして好意的な好意的なスコットランド人に、あなたが出発する前から、かの国の最高の産物を認めていたことを示すことができます。もちろん、問題はあるかもしれません。「スコットランド人以上にスコッチ・ウイスキーをわかる人がいるわきゃない」という自負にぶつかることです。
それには新しい答えができましょう。
いるさ、米国人! と。


1967.4.22『ニューヨーカー』



If you're going
to Scotland, take
a bottle along.


That may sound like carrying coals to Newcastle, but the plain fact of the matter is that so many Americans
have made 12-year-old Chivas Regal their brand, it's a very rare item in the country of its birth.
So, if you bring a bottle along, two things will happen. You'll have your favorite whisky.
You'll be able to show a friendly Scot that even before you arrived, you appreciatcd the best his country has
to offer.
Of course, you might create a small problem. "Who knows more about Scotch whisky than the Scots?" the question used to run. Mav, be there's a new answer.
The Americans.







April 22, 1967 The New Yorker