(479)シーヴァス・リーガルの広告(26)
【連載予告】いま、ワクワクしながら、日に2時間をある仕事にわりふっています。
その仕事とは、40数年前、ぼくをマンハッタンで、DDBのバーンバックさんに引きあわせ、ぼくのために盛大なホーム・パーティを2回もひらき、DDBの主要クリエイターたちを招いて取材のレールを敷いてくださったロール・パーカー夫人(DDBの副社長でコピー・スーパバイザー=当時)の、電通東京本社での、30数年前の「DDBクリエイティビティの秘密を語る」とでも題すべきスピーチ英文草稿の入力です。
スピーチは、彼女がご主人ジョージ(ベル電話会社のプロセッシング部部長=当時)と2回目の日本旅行を楽しんだとき(1970年ごろ)、電通コピー局の近藤 朔さんにすすめて、実現しました。
夫人は、帰国するとき、「chuukyuuのDDB研究のために自由に使っていいわよ」との言葉とともにスピーチ草稿のコピーを手渡してくれていたのです。
スピーチは、電通第3連絡局の山田正治氏によって翻訳され、『季刊クリエイティビティ』6号に掲載されました。
このブログを立ち上げたときから、このブログに転載したら、世界の多くの広告クリエイターたちに資する---と思っていたスピーチの2つのうちの1つが、これでした。
パーカー夫人のスピーチ英文草稿は、数ヶ月前に資料庫から出てきました。さすがコピーライター、明快で、美しい英文です。
『季刊クリエイティビティ』6号の翻訳ページは、たまたまご縁ができた電通第3クリエイティブ局安芸研一次長が、同社地下のアド・ミュージアム東京に保存されていたものからコピーをとってくださいました。
両者を入力・再現する作業だけが残ったわけです。草稿はA4用紙に18枚。タイプ打ちのカーボン複写なもので字がかすれているためOCRが働かず、全文手打ち入力で1日2ページなのです。残り8ページ。
このシーヴァス・シリーズが終わる6月25日ごろから和英両文を連載アップします。ご期待ください。と同時に、あなたの周囲のDDBに興味をお持ちの真摯な方へもご喧伝ください。(糸井さんなんかが、『ほぼ、日刊---』で紹介してくださるといいな)
2つうちのもう1つは、バーンバックさんが来日して日経ホールで行ったスピーチの掲載誌『日経広告手帳』探しです。
こちらは、同誌編集担当の村上拓也氏から、あることでメールをいただいたときに、ぼくの意向をお伝えしておきましたが、同誌は6月号で休刊になりました。
このコメントをご覧になった方で、『日経広告手帳』編集部にコネがあったら、この案にご協力・お骨折りをお願いします。
「贈り物ではない、
気持ちなのです」
気特の大切さを軽視するつもりはありません。でも贈り物の大切さも軽視したくはないのです。
お父さんの場合、こんな風に考えてください。
お父さんに他のスコッチでなく、シーァヴス・リーガルを贈るとしたら、彼にとって気持なんぞ、
何の意味もない。気持なんぞ----
そう、スコッチがものを言う。
1969年6月7日 『ニューヨーカー』
"It's not the gift,
it's the thought."
We're not trying to minimize the imlportance of the thought, but let us not minimize the importance of the gift either.
ln the ease of dad, look at it this way:
If you give him a bottle of Chivas Regal instead of the usual Scotch, the thought may not mean any more to him.
But let's face it. The Scotch certainly will.
June 7, 1969 The New Yorker
友人の
賛辞
この言葉が何を意味するのか、あなたはいろいろと考えたことがありませんか?
私たちも考えました。
そしてこう結論を出しました。
誰かがとてもいいスコッチを贈ってくれたら、その人はあなたの友人である。
それが12年ものシーヴァス・リーガルだったら、その人はあなたのウイスキーに対する舌をくろうとはだしと認めていること。
そしてそれは賛辞に値する。
すなわち、シーヴァス・リーガルは友人の賛辞と受け取っていいわけ。
これは公共広告とみなしてください。
1967.2.25 『ニューヨーカー』
Compliments
of a
friend.
Have you always wondered what that line meant in a yearbook or program?
We did.
We figured it out.
When someone gives you a bottle of very good Scotch, he's your friend.
If it's 12-year-old Chivas Regal, he's saying that you have a connoisseur's taste in whisky, and that's a compliment.
So, compliments of a friend is a bottle of Chivas Regal.
Consider this a public service announcement.