創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(480)シーヴァス・リーガルの広告(追補)


過去にDDBが制作したキャンペーンのなかでも、シーヴァス・リーガルは、とくに感心している一つです。
下のリスト(11)からのカラー版は、『ニューヨーカー・アーカイブ』に加入してからの50数点です。きょうのこれは、その時の積みのこし分。
<ケ>のスコッチ、<ハレ>の日のシーヴァス---という性格づけが巧妙に仕掛けられています。



お宅、
スコッチは2銘柄
一家?


人びとがそうしないのが不思議なくらい。
ガラス食器は2セット持ち、タウン・ウェアとカントリー・ウェアを着わける----時によっては起居振舞だって2通りに使いわけている----のに、スコッチに限って1種類に決めている。
考えられません。
ハイ・ポールにつかわれる手頃なウイスキーは、氷やミキサーと飲む時にはいいでしょう。
しかしストレートで飲めるスコッチが必要な時だってあるはずです。
たとえば、重厚なシーヴァス・リーガル---ストラシスラ・グレンリベットの威厳のある重々しい最高級ウイスキーでできています。
ハイランド地方最古の醸造所の清朗な環境下で、強情なスコットランド人の監視の下で12年間熟成されています。
それが味わえるのです。
すぼらしいクリスタルを持ち、すばらしいパーティを開くいい口実もこれでできました。
シーヴァス・リーガル。
2種類目のナンバーワン・スコッチです。


『ニューヨーカー』 1965.9.25号




Are you a
two-Scotch
family?


Amazing, the people who aren't.
People who have two sets of glassware, town clothes and country clothes---sometimes even two sets of manners---often try to get by with one Scotch.
Impossible.
The decent-enough whisky that goes into highballs may do when it's gussied up with mixers and ice.
But there are times when you need a Scotch that takes itself seriously.
Unfrivolous Chivas Regal, for instance. It is made with grave ceremony of the finest Strathisla-Glenlivet whiskies.
It is aged 12 years under dour Scottish gazes in the serenity of the oldest distillerv in the Highlands.
And you can taste all that.
So give yourself a good reason for owning good crystal and giving good parties.
Chivas Regal---the Number One second Scotch.


"New Yorker" Sept. 25th 1965


シーヴァス・リーガルの10年間のキャンペーンを『ニューヨーカー・アーカイブ』から、atsushi さんが探してくださいました。
あなたのお気に入り5点を選んで、後輩のために、コメント欄にお残しください。

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