創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(1107)ベスト・セレクション(302・308・329)ジャマイカ(39・45・66)

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今の★数累計です。


ジャマイカ観光局・広告シリーズ(39・45・66)


この作品だけではないのですが、ジャマイカ観光局のシリーズは、
何度も同じ広告を雑誌に掲載しています。
こちらの作品は、最初にライフ、5ヶ月後にニューヨーカー、
そして3年後(!)にまたライフに掲載しています。
1970年版はこちらで見ることができます。
紹介しているのはジャマイカでの結婚式。3年経っても変わらないということでしょうか。


エラ・マエとラッセル・オースベイは
1967年1月9日土曜日に、結婚式を挙げました。
式場はバーナム・ウッドの
セントジェームズ英国国教会
ネムーンはジャマイカで。


花嫁はジャスミンの花束を持っています。
(自宅の花壇から摘んできたもので、花屋で購入したものではありません)
花婿の帽子には白いリボンで作られた花が着けられています。
(飾り花の代わりです。)
招待されてやってきた150の人たちの中には、ひだ飾りや錦模様、黄色、ピンク、青など様々な色、形のドレスを着た人がいます。黒スーツの人も見えます。
(ジャマイカではどこの結婚式でも似たような格好が見られます。)
教会を出た後、新郎新婦はヤシの木陰を歩きます。
ライスシャワーの代わりです。)
披露宴でのご馳走には、ラム酒であぶったヤギ肉入りカレー、グリーンバナナ、プンパーニッケル(ライ麦パン)のような噛みごたえのある堅パン。色は黒ではなく白ですが。
シャンパン、チキン、ぶつ切りレバーは一つもございません。)
夜のウェディングケーキのことを一晩寝て考える代わりに、昼のケーキにみんながベットします。これがご祝儀をもらう方法です。ウェディングケーキの覆いがあろうが、なかろうがそのお皿にお金を置いていきます。
(ご祝儀袋の代わりです)
夕方になると、スカ、ルディ、カドリールなど様々な踊りが始まります。
(世間で言うところの、フラッグやリンディ、ワルツと似ています。)
ネムーンでやって来た幸せな2人組が踊るのにぴったりです。
ジャマイカのこぢんまりとした家の中で、彼らはステップを刻みます。
(乗船、シュノーケルをつけて行う素潜り、ジェットスキー、ゴルフ、ナイトクラビングなど、計画済みのものは一つもありません。)
これぞジャマイカ流の婚儀。
これほど気ままなのも悪くありませんよね。
ジャマイカでハネムーンを一度でも過ごしてしまうと、帰宅するのが嫌になるでしょう。
ネムーンからの帰宅についてなにか気になることがございましたら、お近くの旅行代理店またはジャマイカ観光局までお尋ねください。
観光局所在地:ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス、サンフランシスコ、マイアミ、トロント


C/W:
A/D:
Foto:
"LIFE" 1967.05.05
"The New Yorker" 1967.10.21
"LIFE" 1970.04.03


翻訳:佐藤汰さん 東海大学 政治経済学部 経営学




Ella Mae and Lascelles Ormsby,
married January 9, 1967,
St. James Anglican Church,
Burnam Wood.
They honeymooned in Jamaica.


The bride carried a bouquet of jasmine.
(But from her garden, not a florist. )
The groom wore a white flower in his hatband.
(Instead of his buttonhole.)
150 guests came in ruffled, brocaded and tulle-y yellows, pinks, blues. And black suits.
(Like at weddings anywhere.)
Leaving church, the couple walked under palm bowers.
(Instead of ducking rice.)
At the reception, they were toasted with rum, then feasted on curried goat, green banana, and hard dough bread, which is chewy like pumpernickel, but white.
(No champagne, no chicken, no chopped liver.)
Instead of sleeping on the wedding cake that night, everyone bet on it that afternoon. This is how we give gifts of money. We bet on whether the draped wedding cake should be uncovered or not, putting the money in "betting" saucers.
(Instead of envelopes.)
In the evening, dancing. The ska. The rudy. The quadrille.
(Our frug, lindy, waltz.)
Then the happy pair went on their honeymoon. They stepped inside their little Jamaican house.
(No plans for sailing snorkeling, skin-diving, water-skiing, golfing, or going nightclubbing.)
That's marriage Jamaican-style.
Not radically unlike yours.
Except --- we never have to come home from our Jamaican honeymoons.
For all about the kind you come home from, see your local travel agent or Jamaica Tourist Board in New York, Chicago Los Angeles, San Francisco Miami, or Toronto.


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The general index of advertising series


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