創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(737)クロード・ホプキンズ『科学的広告法』こだわり(25)


坂本 登さん訳『科学的広告法』(1966.10.05 誠文堂新光社)より


アド・エンジニアーズのクリエイター、プロデューサーには全文を社内研修資料として1章ずつ毎金曜日に配信をはじめました。


クロード・ホプキンズの名言(16)


第20章 広告を助けるブランド――から 



「名前を見ただけでその製品の内容が知れる商標名は大きな強味がある」


「商標名はことさら目立つように表示されるのが普通で、それだけのスペ
ースを占めるからには広告の良き助けとならなければならない」


「商標名の中には、それだけで完全な広告になっているものもある。
メイ・ブレスMay Breath(五月の息吹)はその代表例である。
クリーム・オブ・ホイート Cream of Wheat(小麦の粋)そのとおり。これ
らは、名前だけで巨万の富を作る価値がある」


「ほかのいくつかの例をあげるとダッチ・クレンザー Dutch Cleanser(オ
ランダ風洗剤)、カティキューラ Cuticura(切傷薬)、ダイアンシャイン
Dyanshine(染色磨き剤)、ミニット・タピオカ Minute Tapioca(1分間
調理)、スリー・イン・ワン・オイル(万能潤滑油)、ホールプルーフ Hole-proof
(裂穴防止剤)、アルコブラ Alcorub(アルコール入り塗布剤)など」


「名称は類似のものが出現しやすいので、ある程度の保護手段を必要とする
が、名称自体が製品の内容を表現しているのでディスプレイ価値は高いとい
える」


「名称だけでは何のことかさっぱりわからない造語もある。コダックKodak
カロ Karoマツダ Mazda、サポリオ Sapolio、パセリン Vaseline コー
テックス Kotex、 ラックス Lux、ポスタム Postumなど」


「しかし長年にわたる広告活動のたびその意味が消費者大衆に知れわたった
ときは、模倣しにくいものだけに強味がある。ただ残念なことには、そこま
で努力を続ける広告主が少ない」


「広告に大切なものは、製品の名称ではなくてその効用にあるはず。それ
なのに、製品に関するストーリーを何一つ語らない商標名や写真で高価な
スぺースの大部分がむだに使われている」


明日につづく。




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