創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

[6分間の道草](696)[ニューヨーカー・アーカイブ]によるソニーのシリーズ(22)

ピッツバーグのヨーコムさんの家に滞在した時、同家の夫人から新流行の「テレビ・ディナー」の存在を教えられたのは、丁度、この広告がつくられた1968年ごろだったように記憶している。そのころ、米国の主婦はパートなんかで働いて、子どもには「テレビ・ディナー」をチンしてすますように言いつけたのだと。あるいは夫婦で音楽会に行くので---。いま考えると、コンビニの米国式弁当だ。これは、その風潮のDDB流風刺である。時代史として記録しておくべき広告。




TVディナー


今度、あなたが小さなパッケージに押し込まれた冷凍食品と大きなテレビを
同時に前にした時、率直にいって、この逆だったら……と、心のどこかで思
うでしょう。
りっぱな料理を食べて、テレビをその小さなパッケージに押しこんだほうが、
もっと便利なのではないかしら?
ソニー500Uは、あなたはすばらしい料理とあなたの見たいテレビをディナー・
テーブルに同時にサービスいたします。
すばらしい、食事とテレビ、この両方がそろえば、あなたはゆったりとなさ
るでしょう。
ごちそうをにらみながらブラック・スクリーンをごらんになれます(対角線に
測っても長さは5インチですよ。イヤホーン。ご自由にいつでも再充電できる
バッテリー。焼き鴨、新鮮なブロッコリー。バター炒めの小さなにんじん。
手軽にできるポテト・パフ。
いいですね。
予想もしなかったことでしょう。が、ソニー500Uのテレビ・ディナー(テレビ
つき晩餐)はやがて家庭料理の常識となるでしょう。
ソニー500U-TV
1968 米国ソニー。二ューヨーク5番街585のショールームにお立ち寄りください。


C/W
A/D
"The NEWYORKER" 1968.10.21



TV diners.


Next time you're parked in front of a big TV with a knee-ful of frozen
food squeezed into a tiny package, ask yourself in all honesty:
Wouldn't it make more sense to eat a big dinner and squeeze the TV into
the tiny package?
With a Sony 5OOU. you could have real food and all the TV you want right
at the dinner table.
With two of them, you could even have real tranquility.
You'd get a black screen for contrast (5 whole inches of it measured

diagonally). An earphone. An optional snapon rechargeable battery pack.
Roast duck, perhaps, and garden fresh broccoli. Buttered baby carrots.
Whipped potato puffs.
Who knows? With Sony's 500U, the last word in television dinners may well
be home-cooking.
The Sony 600U-TV



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