創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(520)TCCでのスピーチで映写するCD(その4)

この6日間は、11月20日夕べにTCC(東京コピーライターズクラブ)の有志とのミーティングでおこなう[全米を吹きまくった1969年〜'70のクリエイティブ革命、広告革命---黄金の10年 Golden Decade---あれはなんだったのか---]その実態をあきらかにする、当時の6キャンペーンのなかからchuukyuuが厳選した作品を各10点ほど、CDに焼いたものをアップします。

20日当夜には、これを映写して1960年代を眼前に再現するとともに、そのCD(原文・和訳、エピソードつき)を特別限定頒布します。


持ち帰って社内でタタキ台になさったり、クライアントとの目線決めにも使えましょう。


当夜、懇談終了後に購入してお持ち帰りになりたい方は、このブログのコメント欄に、今月15日までに、ハンドル名(または本名)を書き込んで予約してください。

CDは、会場で代金(1000円)と引き換え。予約数しか、持参しません。

(メールで配信された招待状では、上記が伝わりにくいようなので、ぶしつけですが、冒頭に趣旨を書かせていただきました)


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パート4Best 5 ads of Levy’s Bread that chuukyuu chose


1949年にオペレイターも入れて10人ほどで創業したDDBの2番目にやってきたクライアント。
媒体は、ニューヨーク市の地下鉄 駅貼りと店頭ポスターのみ。


バーンバックさんの述懐。
この会社はリヴィ・ライブレッドというパン屋さんだったが、私どもに広告を依頼してきたときは破産寸前でした。

2度おいしいリヴィ
(ほんとうのユダヤ風ライ)



この広告のうたい文句は「リヴィのライブレット」でした。
私はそのときリヴィのユダヤ風ライブレッドと、《ユダヤ風》を入れろと言いました。


ところがクライアントは《ユダヤ風》と入れるのを強固に反対したのです。なぜなら、ニューヨークにはユダヤ人ぎらいがたくさんいるので、その人たちに悪感情を抱かせて、これを食べてもらえなくなると恐れていたのである。

chuukyuu注】60年前のニューヨークの現実です。いまは、ニューヨーは、「ジュー(ユダヤ教徒)ヨーク」と皮肉られるほど。


ところが、リヴィというのはユダヤの名前で避けられない事実なので、私は《ユダヤ風》ライブレッドと入れたほうがいいと、押し通した。
ユダヤ風》と入れることによって、人びとはパンの種類をこまかくしらせてくれる親切な広告であると感じとり、たくさん食べてくれるようになった。


artdirector Bill Taubin
copywriter Bill Bernbach & Judy Protas


私どもが広告の依頼を受けてから1年ほどすると、非常に売り上げが上がり、ニューヨークでいちばんたくさん食べられるライブレッドになりました。





リヴィのパンを好きになるのに、
ユダヤ人にならなきゃ---なんて法はありませんよ。



chuukyuu注】ニューヨーク市警の警官には、アイルランド系が圧倒的に多い。




実物はカラー



実物はカラー
(この子、米国のお金持ち学校の制服とおもうのですが、ご存じの方、ご教示を)


偉大な広告、傑出した広告はないということです。そのときの問題と、それに関連性を持った広告をしなければいけないのであって、特別に傑出した広告はないということ。
悪い広告は事実をいわない広告、消費者から尊敬されない広告です。
あなたは広告で事実を述べればいいのであって、消費者はその事実から演繹して、優秀な製品であるという結論を出してくれるのです。


1966年に来日し、日経ホールでのスピーチを記録した『日経広告手帖』より



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パート1】 Best 10 ads of Chivas Reagal that chuukyuu choseクリック


パート2Best 5 ads of Sony TV-set that chuukyuu choseクリック


パート3Best 10 ads of Avis Rent A Carl that chuukyuu choseクリック


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会員の方で当日、ご出席になれない方で、CDをご希望の方は、当ブログ2009年10月25日(←年月日をクリックの末尾の追記にしたがってご予約ください。

なお、会員以外の方の受付は、数日後に当ブログに詳細を発表させていただきます。