創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(476)シーヴァス・リーガルの広告(23)

[リッチ・パースン気分]---そうさせてくれるものを[ステイタス・シンボル]と呼んだ時期がありました。
7日掲示した33年前の広告では、ロールス、ヨット、金張りの腕時計、宝飾店銘柄のペンがあげられていました。いまなら、そんなモノにこだわらない人が増えているようにおもいます、しかし、ロートシールト、エシェゾウ、ロイヤル・サルートと並べて、心が動かない呑み手はすくないかもしれません。

シーヴァスをその仲間へ入れられたでしょうか? 人はさまざまですから。


ガラス張りの酒の戸棚のいいところはも、
しーヴアス・リーガルを見せびらかせること。
とはいえ、スコッチ党がくると、それは、
たちまち、欠点に一変。


1968.11.16 『ニューヨーカー』



One of the nice things about a glass liquor cabinet
is that it shows off your Chivas Regal.
Which, when there are Scotch drinkers around,
is also one of the bad things about it.


November 16, 1968 The New Yorker

[:W450]


西海岸の
酒屋


男が入ってくる。
シーヴァスのポケット小瓶を買う。
2週間後、また、ポケット小瓶。
1週間半後、電話あり。
さらにポケット小瓶を配達してくれとの注文。
好奇心がむくむくとわいた酒屋のおやじ。
自ら配達に出向く。
普通のアパート。
普通の家具。
しかし男は普通でない物を
持っていた。
シーヴァス・リーガルの
フレーム台付き特大瓶。
ポケット小瓶で買っていっぱいにしたやつ。
そう、もう一つは---
ワン・クラスの気分。


1966.10.22 『ニューヨーカー』




Liquor store on
the West Coast


Man comes in.
Buys half-pint of Chivas.
Two weeks later, another half-pint.
Week and a half later, phones.
Asks owner to deliver half-pint.
Owner curious.
Goes himself.
Ordinary apartment.
Ordinary furniture.
Guy's got something extraordinary, though.
Half-gallon bottle of
Chivas Regal.
Keeps it full with half-pints.
Guy's got something else.
Class.


October 22, 1966 The New Yorker