創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(116)ソニーテレビの広告(19)

広告のクリエイターは自分の体験を大切にしよう---とすすめたのはDDBで数々の名作を創ったコピー・チーフのフィリス・ロビンソン夫人(インタヴュー参照)。かの傑作TVCM[動物園](YouTube参照)もひとり娘と夫の共演で生まれた。いたずらがすぎて晩御飯を抜かされたり、深夜まで家からおっぽり出されたしつけの体験は、クリエイターの宝物なのだ。ただし、使う時は、ほのぼのと---
参照フィリス・ロビンソン夫人のインタヴューとTVCM



どこどこまでも、お供をいたします。

ちっぽけなソニーですが、遠歩きができます。テーブルの上に持っていって、トーストを噛じりながら観ることもできます。電話しながら、膝の上に置いて観ることもできます。宿題をうっちゃって、本の後ろに隠れて観ることもできます。ドレスにアイロンをかけながらでも、ご覧になれます。寝室に持ちこみ、毛布の下にもぐりこんで観ることもできます。もし、家族の方が テレビを観るすぎるというので、こらしめに追い出されても、心配しないで---。充電可能のバッテリとソニーを持って出さえすれば、へっちゃらです。ソニー




You can take it with you.


A little Sony can go a long way. You can take it to the table and watch it while you ruin the toast. Watch it on your lap while you tie up phone. Or behind a book while you don't do your homework. You can watch it while you born a dress on the ironing board. And when you're sent to bed you can watch it under the cover.
If it's too much for your family and they throw you out, don't worry. You can clip on a rechargeable battery-pack and take your Sony with you. SONY


広告が「へっちゃら」などと、子どもを甘やかせていいのかね! って、PTAの真面目な婦兄(ふけい)から抗議がきたら、望むところ。新聞の声欄やインターネットで大いに論議しましょう。それだけ、広告の二次効果が広がるのです。結論の出ない話題なのです。