創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(105)フォルクスワーゲン・トラックの広告(4)

一見、「なんだろう」という写真だが、載っけているのが、ヘッドライン(見出し)の「1,600ポンド」---ほかの半トン・トラックが必ず装備している「フレーム(台枠)」「ドライブシャフト(駆動軸)」「ラジエータ」「フード(前部ボンネット)」とわかると、「ユダヤ文体式リアリズム絵説き」に感じ入ってしまう。



余計な1,600ポンドも、なぜ、運ぶんですか?


台枠。
駆動軸。
ラジエータ
ボンネット部。
こんなもののためにガソリン代を払うなんて!
フォルクスワーゲンのオーナーはそんなことはしません。そうなんです、私たちのトラックには、そんなものはないのです。
フォルクスワーゲンのエンジンは後部に搭載しています。 だから重いドライブシャフトがありません。その交換料の100ドルが助かりますね。 ボンネット代(もしくはフェンダ代も)。
私たちのエンジンは空冷式です。水不要、ラジエータなし、不凍液無用。ポンプもホースもないから修理もなし、沸騰も凍結もなし。
おわかりですね? そうか、フレームなし、ね?
フレームがないのです。
私たちはボルト締めじゃなく、溶接で単体構造にしています。 これが重量物を搭載できる強い力をフォルクスワーゲンにもたらしています。(1台につきl3、OOOヶ所の溶接)。 結果: しつかりした鉄鋼の塊になります。
私たちのトラックが、半トン以上---830ポントも運ぶ理由の一つです。
ガソリン半分で。
何年も、何年も、黙々と。




Why deliver 1,600 lbs. nobody ordered?


Frame.
Driveshaft.
Radiator.
Hood.
Why buy gas for this load?
Volkswagen owners don't. We don't make trucks this way.
The Volkswagen engine is in the rear. There's no heavy driveshaft. No $100 replacement in case of repairs. (And no hood or fenders.!
Our engine is air-cooled. No water. No radiator. No anti-freeze. No hose to leak or pump to replace. Nothing to freeze up or boil over or flush out.
Okay, but---no frame?
No frame.
We use a welded, unitized construction. This gives Volkswagens extra strength for heavy loads. Instead of bolting the body together, we weld it into one piece. (l3,OOO welds per truck.) Result: a solid hunk of steel.
That's one reason we carry 830 Ibs. more than a half-ton.
On half the gas.
For years and years.

1961年の掲載誌:Nation's Business 11月号, Newsweek 11月6日号, U.S. News と World Report 11月13日号
B & W 1ページ