創造と環境

コピーライター西尾忠久の1960年代を中心としたアメリカ広告のアーカイブ

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オリン社のスッキリ蘇生シリーズ(1)


当社を、オリン とだけ、呼んでいただきたいのです。


当社の正式社名の、オリン・マチスン・ケミカル・コーポレーション---12音節もあって、長たらしすぎます。呼びにくいですね。覚えにくいですね。そこで、今日からは、正式社名はそのままにしておいて、当社自身が、オリンと呼び捨てにすることにします。


C/W ビル・バーンバック  Bill Bernbach
   フィリス・ロビンソン Phyllis Robinson
A/D ボブ・ゲイジ Bob Gage
Foto
"The NewYork Times 1960.03.24




Please call us by our first name.


Our legal name, Olin Mathieson Chemical Corporation, is 12 syllables long. It's not easy to say. Sometimes it's hard to remember. So from now on, while our legal name remains the same, we're going to call ourselves Olin.


エピソード
上の新聞1ページ広告は、オリン社が、ドイル・デーン・バーンバック(DDB)広告代理店にアカウント(取引き口座)を移して、最初にできてきた広告です。
DDB社とオリンとのあいだにアカウントが開かれたのは1960年です。
多岐多様な事業部門のうち、とりあえず、企業広告、パッケージ事業部、ウィンチェスター銃事業部、メタル製品事業部などがDDBに広告をまかせることになりました。


1960年といえば、DDBがVWビートルの広告を手がけた半年後です。いい広告がクライアントを魅きつける好例です。


それはそれとして、DDB社のバーンバック社長、得意先責任者、アート部のボブ・ゲージ副社長、 コピー・チーフのフィリス・ロビンソン副社長がオリンの重役幹部たちの前にのぞんでたとき、開口一番、バーンバック社長の口からとび出たことばが、「私たちは、きょうからは、御社をオリンとだけ呼びすてにさせていただきます」といったという、伝説的なアイデアを広告につくりあげたものです。
これには、オリン側は「あっ」と嘆声をあげ、いわれてみればたしかに、〔オリン・マチスン・ケミカル・コーポレーション〕というフル・ネームは舌をかみそうだと、納得したでしょうね。以後の社名ロゴも、Olin


このように、受け手の側の感性を上手にとらえて広告主側の重役陣を説得するのも、コピーライターの役目の一つです。


もっとも、社名呼称の変更をいち早く喜んだのは同社の電話交換係だったという話も伝わっています。ニューヨーク市で話し先の会社へ電話して、「DDB---」とマンハッタンなまりで応答されたほうが「ドイル・デーン・バーンバック・アドバタイジング」と答えられるよりもワクワクすると感じたことはたしかです。


参考:DDB以前の広告
ロゴも「O(オリン)」「M(マチスン)」をモチーフに使った古いものを使っている。
"The NewYorker" 1960年2月6日号より




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