創造と環境

コピーライター西尾忠久の1960年代を中心としたアメリカ広告のアーカイブ

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オリン社のスッキリ蘇生シリーズ(23)


鉄のカーテン〕がアメリカ圏とソ連圏をへだてていたころの、アメリカにおける広告である。
そりゃあ、もちろん、アメリカにだってコミュニストはいるさ。労働組合だってあるし。
しかし、広告っていうのは、ふつう、資本側が出すものって常識があるから、カール・マルクス(とおぼしい仁)の彫像をこんなに大きく置いた広告は〔常識はずれ〕だとおもう
……そこなんだよね、この広告のおもしろさは――。
(〔常識的〕なことしか言えなくて、ゴメン!)


こうでもいえばよかったかな。
広告の素案を示された広告主側「せめて、いつものカラーじゃなく、モノクロにしてくれよ」ってO.K.した?



アフリカやアジアや南米が共産主義に染まったとしても、彼を責めないで。


アジアの飢饉やアフリカに伝染病が起こったのはカール・マルクスの故ではありません。南米人の一日の平均の稼ぎ高が75セントなのもマルクスが間違っていたからではありません。
あの仁はこうなることをすべて予測していたのです。
不幸の渦中にいる人びとは現状をどうにかしない限り、逃げ道として共産主義に染まるでしょう。
しかしどの国も、その状態をどうにかできるほどの経済資源を持っていないのです。
国連も、合衆国でさえも。
途上国は世界中の産業、とくに合衆国の産業からの支援を必要としています。
産業はこれらの問題を解決するにあたっての理想的な立ち位置にいます。
なぜなら、産業なら国民に直接影響を与えることができ、政府とは関係なくこの状況を打開できるからです。
この点に関して、ちょっとした事例があります。
オリンの子会社である、オリンクラフトはブラジルの奥地に位置するイガラという小さな町に製紙場を建てました。
イガラは、工場は廃れ、医者はおらず、子供たちははだしで、大人は週に84時間働いているなど、共産主義が浸透している町です。
そこではもっと少ない労働時間で賃金を増やすとか、植林をして森林を再生するために工場の生産を8倍にするのは難しいことではありませんでしたが、それでもまだ十分とは言えませんでした。
そこで私どもは、校舎を拡張し、診断や歯の治療を無償で受けられるように(就業していない人たちのために薬も)診療所やクラブハウスを建て、ローンの融資を募って協同組合店も設立しました。
人びとはそれに加入し、自分の家を再建し、専門家を招き助言料を払って自分の店を経営することで町全体の復興に力を注ぎました。
一つの利益もでませんでしたが、工場をもっと拡大しようと考えていたオリンクラフトにとってはそれでも十分でした。
もちろんイガラはたった一つの町ですが、オリンもたった一つの会社です。
想像してください。この成功が数万の会社を刺激し、アフリカ、アジア、南米中の町まで拡大したとしたら……。
産業の活動が民主主義の福音に大きく関わることは言うまでもないことでしょう。


訳は佐藤 汰さん(東海大学政治経済学部経営学科学生)。


C/W チャック・コルイ
A/D
Foto
"The NewYorker" 1969.12.06




If Africa, Asia and South America go communist, don't blame him.


Karl Marx is not responsible for famines in Asia or epidemics in Africa. It's not his fault that the average South American earns 75¢ a day.
All he did was predict the consequences.
That a population living in misery will turn to communism as a way out. Unless something is done to alleviate these conditions.
But the countries themselves don't have the economic resources to make these changes. The U.N. doesn't. Even the United States doesn't.
They need the help of world industry. Particularly U.S. industry.
Industry is in an ideal position to do this. It can deal directly with the people of a country. It can change their lives in a way no government can.
A small case in point: in 1958, Olinkraft, a subsidiary of Olin, bought a paper mill in Igaras, a small town in the remote interior of Brazil.
Igaras was the kind of town on which communism thrives --- a declining mill, no doctors, shoeless children, men working an 84-hour week, etc.
It wasn't hard to increase the production of the mill eightfold, to lower hours and raise wages, to reforest the woodlands --- but that wasn't enough.
We hired a doctor, nurses, teachers; expanded the school; built a dispensary, a clubhouse; provided free medical and dental care (and medicines at cost to non-employees); financed housing loans and helped set up a cooperative store.
And then the people joined in. They rebuilt their
own homes, paid for their own teachers, built and operated their own store and, in effect, revitalized the whole town.
But the people weren't the only ones to benefit.
Olinkraft did well enough from the mill to start an extensive expansion program.
Igaras, of course, is only one town. But Olin is only one company. Imagine this kind of success multiplied by tens of thousands of companies and towns all over Africa, Asia and South America.
The deeds of industry may well be as important as the gospel of democracy.





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