創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

[6分間の道草](862)総索引リスト(52)


chuukyuu の好みで選んだ、ベター・ヴィジョン協会のシリーズから10点を紹介。その5.


選択の基準は、製品の人間化---つまり、性格づけ。



                          必読期待
The best 10 which chuukyuu chose. )←click


『DDB ニュース』1970年7月号の「自薦作品」から。


副社長・コピー部アドミニストレイター(管理部長=当時)
Mr.Leon Meadow


(要約)クリエイティブの問題とは別に、両親の同意を得ることありましたからね。アン・フリンは実名で実在している子供でしたから。
困難をきわめました。アンの両親は『ライフ』誌にこの広告が掲載された場合に、彼女の友人たちによってアンが重大な困惑を引き起こすかもしれないことを恐れていたのです。
しかし、終局的には、広告は、彼らの個人的な危惧を十二分にカヴァーしたのです。
すべては正しい方向へ収斂したのです。 心温まる読者からのたくさんの応答をもたらしました。 アンと同じような障害な苦しんでいた子たちに手術を受ける決心を両親にさせたのです。
ライターが創った広告から受け取るこれ以上の報酬がありましょうか。
クライアントにとっても---。


アン・フリンの両親がこの写真の使用を許可したのは、なぜでしょう?


理由は2つあります。
(1) 適切な手当てを受けた彼女は、いまではすっかりよくなっていること。
(2) フリン家の問題は(あなたもご存じのように)すべての子どもの目の問題につながっていること。
すべての親ごさんに、アンほどひどくはないとしても、目の障害のことを知っていただきたいと思ったのです。それは発見しにくいことです。あるいは、さほど重要とみなされないで見過ごされがちです。


ご注意ください。お子さんが3歳になる前に目の専門的な検眼を受けさせてごらんなさい。学校にあがって初めてやるというんではなくて---その後は年に一度ずつ。


とりわけ、このことをお忘れなく。ほとんどの目の問題は予告なしに迫ってきます。しかし、徴候はあります。あなたに即刻の行動をうながすつぎのような徴候です。


1 しつこく頭を傾ける。
2 過度に眉を寄せたり、ひどく斜視する。
3 過度に目をこする。
4 片方の目を閉じたり伏せたりする。
5 本を目に近づけすぎる。
6 読んだあと、頭痛を訴える。
7 普通よりもまばたきの回数が多い。
8 目の動きを異常に繰り返す。


ベター・ヴィジョン協会


A/D レン・シローイッツ Len Sirowitz
FOTO
"LIFE" 1964.08,24