創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(636)[ニューヨーカー・アーカイブ]を基にエイビス・シリーズ(28)

江戸幕府にもいましたねえ。目付、徒(かち)目付、小人(こびと)目付、その下の小者の徒押(かちおし)たち。
そして、庭番


江戸郊外の鷹狩場の鳥見役、定飛脚屋、吉原遊郭お茶屋もその仕事をしていたとの説もあります。


鬼平犯科帳』だと、密偵おまさ、伊三次、〔小房(こぶさ)〕の粂八ら。


いまの会社では、考査課?
いい印象はないけれど、それをはっきり、ユーモラスに出したところが、タブーやぶり。




不愉快で、怒りっぽくて、
信じられないほど無作法な男も、
実は、エイビス・マンなんですよ。


「おいおい、お姐(ねえ)さんよ。わしが借りたいのは、赤プリマスのコンヴァーチブルだぜ。
いまあるのはセダンだけ...とか、予約をどうのこうの...なんて、言いわけなんか聞きたくないぜ。
あんたとこの広告が言ってるじゃん、もっと努力するって。
そうできないんなら、ほかのもん、さがすぜ」
こんなことわめかれて、受付女性が当惑しきっている場へおでくわしになっも、そのX氏も実は、エイビスの担当者たちが笑みを絶やさないで応対しているかどうかをチェックするために、生業(なりわい)でやっているんだとお思いください。
会社側だって、スパイなんて、ほんとうは使いたくはないのです。
でも、私たちは、まだ、No.2なので、澄ましてはいられません。
何人かのエイビス・マンの名前が、私たちの社長に報告されていることも事実です。
ほとんどのエイビス・マンは、もっと一所懸命にやって、収入を増やそうと考えています。
そう考えていないのも、いるかもしれませんが。


C/W ダヴッド・ハーツブロン David Herzbron
A/D ヘルムート・クローン Helmut Krone
"The NEWYORKER" 1966.01.22