創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

[息抜きタイム](241)ベター・ヴィジョン協会のシリーズ(1)

The Advertisements for Bettter Vision Institute by DDB (1)


TCC(東京コピーライターズクラブ)でのスピーチで映写するCDを作成、ご希望の人に頒布すると公示したとき、katacyan さんから、


「質問です。
TCCの会員ではありませんが、CDを予約しています。
拝見するのを、楽しみにしているのですが、
CDにBetter Visionの広告は入っていないのでしょうか?
究極のヴィジュアル表現の宝庫だと思っているので
入っていないとしたら、ちょっと残念です」


コメントをいただきました。


「>katacyan さん
ご注文、ありがとうございます。
ご趣旨、まったくそのとおりなんでが、じつは、ベター・ヴィジョン・インティチュートのキャンペーン、盟友アートディレクターのレン・シローイッツ氏からほとんど送られてきており、7年ほど前まで保存していました。
TCCから殿堂入りをいわれ、そのパーティで、アートディレクターの中島祥文氏が、「多摩美大で学生にベター・ヴィジョン・インティチュートのキャンペーンを講義に使っている」とおっしゃったので、2000年で多摩美の講師を退いていたので、「現物、あげますよ」と、全部送ってしまいました。


それから4年後に、いまのブログを立ち上げるなんて予想もしていなかったのです。


ところが、このブログを立ち上げることになり、現物が手もとにないので、あちこち探して、やっと数点、見つけました。


そんなわけで、コピーのコピーであったりして、画質もよくありません。で、今回のTCCの映写からははずしました。もちろん、スピーチの時間もかぎられていますし。


時間をみて、中島氏に、「ちょっと貸してよ」といって、全部アップすることも考えられます。そうしたら、良質の画質のものをこのプログからダウンロードなさってください」


katacyan さんから再度のコメント---。


「CDにベター・ビジョンが入っていないのは残念ですが、あの中島祥文氏ということで納得してしまいました。1970年代の中島氏のウールマークや、グラスウールの仕事はDDB的な手法を、日本の広告作法として昇華した我が国の誇るべき作品だと感じていました。今年発刊された、氏の作品集でも、学生時代に受けたDDBからの薫陶を語っていました。そのウールマークの仕事で、1972年にADCの最高賞をとった時、中島氏はまだ27,8才だったこと考えると、その若さにちょっと驚嘆してしまいます。
幻のベター・ビジョンと会えることを楽しみにしています」


先日、中島さんに逢い、一式、貸していただきました。
これから、2週間ほど、ベター・ヴィジョンのシリーズをつづけます。


        ★     ★     ★


中島さんが、多摩美大での講義で、最初に掲示するのがこの2点だそうです。


Advertisements for Better Vision Institute




これは点字です。「あなたはたった一組の目でずっとやってきたんです。年に1回かそこらは検査してやんなくちゃあ」と書いてあります。


C/W レオン・メドウ  Lwon Meadow
A/D レン・シローイッツ Len Sirowitz
"LIFE" 1963.1028 (三宅秀道先生検索)



This is Braille. It says:"You've got only one pair of eyes. Have them exzmined every year or so." Better Vision Institute.




5分間こうやってごらんなさい。それが永遠だったら---どうでしょう? あなたは、たった一組の目しかお持ちではないのですよ。最後に検眼なさったのはいつでしたか?
ベター・ヴィジョン協会




Try this for 5 minutes. Then imagine what it would be like.. .forever. You have only one pair of eyes. When was the last time you had them examined?
Better Vision Institute.


C/W  Leon Meadow
A/D  Len Sirowitz
Photo Paul Elfenbein
"LIFE"<<

明日に、つづく。