創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(480)シーヴァス・リーガルの広告(27)


キャンペーンの立ち上がりの2〜3年は、シーヴァスの”ライト”な由縁(わけ)を、たくさんの言葉を使って、繰り返し、繰り返し、述べていました。いわゆる、DDB風の説得広告でした。
数年で、ヘッドラインだけで言い尽くす広告に変わりました。一つの広告では一つの意味だけを伝える---それでいて、ユニークな口ぶりなので見手は、つい、ニヤリとして覚えてしまう---いわゆるシーヴァス流一言居士的スタイル。
(酒呑みに、くどい話は鬼門なんだッ、て---)
『ニューヨーカー』誌で捜して掲示しているのは、キャンペーンの重みのかさなり具合、飲み手の納得度の質的蓄積---つまりは売上高の変貌を読み取っていただくため。
15,6年分あります。自分でダウンロードして、時系列に並べ替え、発見したことをサカナに、仲間と話しあいしてみては?


良いものを観ることを教えてくれたお父さん。
教え甲斐があったと思わせてあげましょう。


1977.6.13 『ニューヨーカー』




He taught you to appreciate the finer things in life.
Make him glad he did.


June 13, 1977 The New Yorker


ここんところ毎年、贈られたネクタイをお義理で締めてはいる。
だけど、本音(ほんね)は---ね。


1970.6.6 『ニューヨーカー』




For all those years he wore all those ties
he didn't really want to wear.


June 6, 1970 The New Yorker


>>別の「父の日」シリーズ