こうして、４０数年前のインタヴューを書き写していて、忸怩たるおもいにかられている。すなわち、現役コピーライターだったころ、コピーライターの資質の一つとして、「よき質問者であれ」と言っていた。ところが----自分の質問を再確認してみると、抜けだらけ。なんという幼稚さ。もういちど、やりなおしたいおもい。それだけ成長したのかな。
第4章 「世界最高の安全車」といわれるために
主任テスト技師に安全性を聞く(4)
北欧では耐久性も大切
サリンジャー ボルボのテストがどのようにして行なわれるかは、映画でごらんになったでしょう？ ごらんにならなかった？ そうでしたか。テストによって、１４４の部品がすべてアマゾンの部品と同じぐらいか、それ以上長持ちするという結果が出ました。アマゾンの部品をテストしてみて（たとえばドアは、１０万回の開閉に耐えるという結果が出ていますから、それと同じテストを１４４にもやって、１０万回あるいはそれ以上使用できるという結果が出たのです。だから１４４はアマゾンと同じぐらい長持ちするといううことがわかったのです。こういうふうに、すべての部品をアマゾンのものと比べてみたのですが、アマゾソ以下という数字は出ませんでした。
chuukyuu 耐久性というのは、非常に大切な要素だとお考えですか?
サリンジャー ええ。この１１年という数字もその耐久性を表わす一つの方法です。スウェーデンやフィンランドの道路をごらんになれば、スカンジナビアでは耐久性ということがどんなに大切かは、おわかりになるでしょう。
耐久性といえば、北欧では、道路の積雪をとかすために塩をまく。したがって、春になると、車の腹部を蒸気洗いしないと塩分によって、車が侵されるという。そのための費用が春ごとに６,０００円ばかりかかると友人がこぼしていた。車がこうむる塩害を防ぐために、ボルボの腹部には亜鉛鋼板が使われていることは、いうまでもない。
安全設計は経験の積み重ね
chuukyuu 安全設計に対するボルボの投資は、全体の投資のどれぐらいの率を占めていますか？
サリンジャー それはお答えできません。というのは、私たちの社には、安全専門部門など、特別にはないのです。しかし、どの設計部門、どの改良部門でも、品質、安全性、経済性を目標にしています。主たる義務は、安全な設計をすることです。
ハレンボルイ どんな細部をとりあげてみても、その設計には安全性が織り込まれているということのほかに、もう一つ、私たちは、安全性設計の１１代目にあたります。２０年前、実用的な安全性を織り込むことを始めました。そして、あのアマゾンをつくりました。この経験の積み重ねのおかげで、たいして余分なお金を使わなくても、古いものを用いて、新しいボルボに発展させていくことができました。しかし、以前にそういう経験のない他の自動車会社では、新たに巨額のお金を投じて、新車に安全性をつけ加えていかなければなりません。私たちは、すでに安全性を織り込んでしまっています。ここに違いがあると思います。
(つづく)
背中が痛くてしかたがないのに、
道路に注意を集中しろ
というのが無理というもの。
ボルボは１１年もかけて設計、改良をしたので、２,３年でうんざりするようなことはありません｡
うんざりさせない理由はたくさんありますが,そのひとつがバケットシート。
居間にデンと鎮座しているソファごときものとは違い、あなたをリラックスさせ、機敏さを失わせないよう、実際にいろんなことをやります。
ウェスト部分に特別の配慮がしてあります。
ほとんどはそこから苦痛になるからです。
シートの背もたせに入っている55本の鋼鉄線にご注目ください。ノブをひねるだけで、背もたせが硬くも柔らかくもなります。
背もたせの角度はレパーで調節できます。まっすぐからリクライニングまで｡
シートの高さも変えられます。それに前後に動かせるので、あなたの体格にあわせて正確に調節てきます。
たとえは腕が短かく、足が長い場合はハンドルに手が届く位置までシートを前に動かし、上に持ちあげ、レッグルームを大きくとります。
だから、ボルボのたくさんある安全構造(燃料噴射装置、４輪ディスクブレーキ、ラジアルタイヤ、リヤサイドデフロスターなど)にもうひとつ加算されたわけ
完璧なフィットが。
車が適切にフィットしないのに、適切な運転ができるはすがありません。媒体『スポーツ・イラストレイテッド』誌 1973年7月30日号
IT'S HARD TO KEEP YOUR
MIND ON ROAD WHEN
YOUR BACK IS KILLING YOU.
We spenl II years designing and refining the Volvo so you won't be fed up wilh it in 2 or 3.
And among the things that will keep you from getting tired of a Volvo are our bucket seats.
They don't just! sit there like living-room sofas. They actually do things to keep you alert and relaxed.
The small of your back gets special attention, because thaI's where pain often starts. Note the five steel wires in the back of the seat. At the twist of a knob, you can tune them to give you frim or soft suppport.
A lever controls the angle of the back, from bolt upright to reclining.
You can vary the height of our seats, too. And since they can also be moved forwards or backwards, you can adjut them precisely to your vital statistics.
If you have short arms and long legs, for example. move the seat forward to reach the wheel, and raise it to make more legroom.
So to Volvo's~long of list of asanne standard features (like fuel Jinjection, four-wheel disc brakes, radial tires and a rear window defroster) you can add yet another.
Aperfect fit. And if your car dosen't fit right, you can't driveright.
Sports Illustrated, July 30, 1973
【chuukyuuのお断り】引用している広告画像についているかいかな[変色シミ]は、保管用に低品質の接着テープの跡です。不注意をお詫びします。
