創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(182)フォルクスワーゲンの広告(84)


きょうのは、製品じゃなく、工場敷地の全貌を見せないで、企業の姿勢を語るという、凄腕のクリエイティビティ---第25弾。土・日サービス---この2日間はアクセスが激減するので、見た人の勝ち。ほんとうは、経営者向き。




アメリカ産の新種植物


U.S.A.に来て27年(と、600万台近くのVW)たった私たち。とても居心地がよくて、ここに居を構えたくなりました。
そこで、できるかぎり、速く、うまく、VWラビットを作ろうと、ペンシルベヴェイニア州ウエストモーランドに工場を設けました。
これまで私たちはご承知のように、すぐれた車をつくってきました。
これからは、よき企業市民になろうと思います。
ずっと昔のこと、誰かがこんなことをいいました。「輸入車なんか欲しくない。欲しいのはフォルクスワーゲンだ」
それが現実になろうとは---。




A new American plant.


After 27 years (and nearly 6 million VWs) in the U.S.A we feel enough at home here to make a home here.
So we've opened a factory in Westmoreland, Pennsylvania, to make VW Rabbits as fast and as well as we know how.
Over the past years, you've found that we make good products. Over the coming years, you'll find that we make good corporate citizens, too.
Long ago, someone said," I don't want an imported car, I want a Volkswagen."
How wunderbar that it turned out to be true.


掲載は、『フォーチュン』誌。1978年6月19日号。
コピーライターは、ボブ・レブンソン氏
アートディレクターは、ヘルムート・クローン氏

レブンソン氏とクローン氏とのインタヴューは、メイン・フレーム上段の[クリエイター・インタヴュー]でお読みになれます。