創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(174)フォルクスワーゲンの広告(76)

製品の全貌を見せないで、製品を語るという、凄腕のクリエイティビティ・シリーズ---第14弾。見馴れているものを、違ったものに置き替えてみる---シネクティクス(発想工学)でいう馴質(じゅんしつ)異化(いか)の極意。


コロンブスの卵!」 「比喩の妙!」 「実物大がリアル」「横じゃなく縦づかい!」とお感じになったら、星マークの添付 ☆クリック→ をお忘れなく。



改良至難な形だってあるんです。


雌鶏こきくまでもありませんよ。
タマゴ以上に横能的な形をデザインすることはできません。
そこで、私たちも、フォルクスワーゲン・セダンを、そっくりタマゴに似せてつくったのです。
でも、私たちがそれで満足したなんて、早のみこみしないでください。
(実際の話、フォルクスワーゲンは、3,000回近くも変えられているのです)。
ところが、さすがに、その基本的なデザインを変えることはできませんでした。
タマゴのように、それは、中味に対する、完ぺきなパッケージであるからです。
そこで、私たちは、努力を内部に注ぎました。
ガソリン消費はそのままで力を上げること。ロー・ギアをシンクロメッシュにすること。ヒーターを改良することなどです。
その結果、私たちのバッケージは、おとな4人とその荷物を運ぶのにレギュラー・ガソリンでリッターあたり13km走り、タイやは64,000kmも保つようになりました。
もちろん、私たちは外観も少し変えました。
たとえば、プッシュ・ボタン式のドア把手がそうです。
タマゴ以上といえますね。


Some shapes are hard to improve on.


Ask any hen.
You just can't design a more functional shape for an egg.
And we figure the same is true of the Volkswagen Sedan.
Don't think we haven't tried.
(As a matter of fact, the Volkswagen's been changed nearly 3,000 times.)
But we can't improve our basic design.
Like the egg, it's the right kind of package for what goes inside.
So that's where most of our energy goes.
To get more power without using more gas. To put synchromesh on first gear. To improve the heater. That kind of thing.
As a result, our package carries four adults, and their luggage, at about 32 miles to a gallon of regular gas and 40,000 miles to a set of tires.
We've made a few external changes, of course. Such as push-button doorknobs.
Which is one up on the egg.


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