創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(157)『コピーライターの歴史』(番外−5-6)

97ヶ条が、いまも使われているのかどうかは知りません。オグルビー氏もすでに1999年に亡くなっていますが、生前に97ヶ条をさらに増やしたかどうか。氏の生前、同社でアートディレクターをしていた日本人のKさんから聞いたのですが、フランスの田舎の城を買ったら、地下のワイン蔵にワインがいっぱい残されていたので、最高顧問に引退して普段はその城に住み、たまにニューヨークに現われたけれど、ワインを賞味しすぎていて---と。ジョークだったか。それにしても、ワインびたり---そういえば、2,3回前に掲出したアイ・パッチ男爵も赤ワインを飲んでましたね。ブルゴーニュの赤は、ワインの女王ですからね。そうそう、97ヶ条ですが、半分は賛成、半分は通信販売広告にこだわりすぎていない? って感じ。信ずるもよし、反論して試みるのもよし。(写真はD.オグルビー氏)


>>『コピーライターの歴史』目次
『調査から導き出されたコピーライター、AD、TVプロデューサーのための97の心得』(その2)
<<その1


ボディ・コピー

(33) 読者が気の長いエッセイを読むなどと期待するな。
(34) 要点をストレートに述べよ。遠まわしな表現をするな。
(35) "ちようど、いわば〜"などの比喩は避けよ。
(36) 最高級の言葉、概括的ないい方、陳腐な表現は、よくない。消費者に割引して受け取られるし、忘れられる。
(37) その製品だけにしかないことをいえ。そして、事実に即していること。
(38) ディナー・パーティで、隣りにすわっている人に話すように---個人的に、熱心に、記憶されるように書け。
(39) 退屈なことは書くな。
(40) 真実を述べること。ただし、真実を魅力的にすること。
(41) 推薦を使え。この場合、著名人の推薦のほうが、無名人のそれより効果的である。
(42) ユーモラスなコピーはものを売らない。アマチュアは別にしてすぐれたコピーライターは、この手は用いない。
(43) 長いコピーを書くことを恐れるな。メイル・オーダーの広告主は結果がわかっているので、けっして短いコピーを使わない。
(44) 写真の下には、銘柄名と売り込みの言葉を入れた写真説明を書け。

イラストレーション(写真と絵)

(45) 最近、普通の人は1冊の雑誌で4点の広告しか読まない。したがって、読者の注目を得ることは、いよいよ困難になってきている。だからこそ、すぐれたイラストレーションを発見するためには、どんなに骨折っても意味がある。
(46) イラストレーションに「物語性のある訴求(ストーリー・アピール」)を入れよ。
(47) イラストレーションに(消費者のうける)報酬を盛りこむべきである。
(48) 女性に注目させるためには、赤ん坊と女性を出せ。
(49) 男性に注目させるためには、男性を出せ。
(50) 歴史的なイラストレーションを避けよ。それは売らない。
(51) 絵より写真を使うほうが好ましい。写真のほうがよりよく売る。
(52) スラストレーションを汚すな。
(53) イラストレーションの重要な要素を切り取るな。

レイアウト

(54) 新聞、雑誌に載る広告は、それにふさわしいようにデザインすること。さらに実際にその新聞、雑誌に貼りつけて確かめること。
(55) エディトリアル・レイアウトを使え。埋めすぎのレイアウトを避けよ。小細工を弄してレイアウトを混乱させてはいけない。
(56) 「視覚的対照」(ビジュアル・コントラスト)を使え。「使用前、使用後」といったふうな。
(57) ベタ白抜きは読みにくいから使ってはいけない・
(58) パラグラフごとに中見出しを入れよ。
(59) センテンスとパラグラフを短くするように配慮せよ。第一センテンスは12語を越えてはいけない。
(60) パラグラフの中に、↑印、大文字、◆印、番号、傍注などの記号を使って、読者がコピーを読みやすいように配慮すること。
(61) 見出し、太字活字のパラグラフ、イラストレーション、イタリック、字下がり、アンダーラインなどの工夫で、ボディ・コピーの単調さを破れ。
(62) パラグラフを四角むにきちっとおさめてはいけない。パラグラフの終わりの行の余白は生き抜きとして必要なものだ。
(63) ボディ・コピーにサンセリフ活字を用いるな。
(64) コピーを写真にのせてはいけない。スクリーンや半調にのせてもいけない。
(65) クーポンは、最大の反応を得るために、最上部中央に置け。
(66) 装飾のためだけに活字を使ってはいけない。

レイアウト
(54) 新聞、雑誌に載る広告は、それにふさわしいようにデザインすること。さらに実際にその新聞、雑誌に貼りつけて確かめること。
(55) エディトリアル・レイアウトを使え。埋めすぎのレイアウトを避けよ。小細工を弄してレイアウトを混乱させてはいけない。
(56) 「視覚的対照」(ビジュアル・コントラスト)を使え。「使用前、使用後」といったふうな。
(57) ベタ白抜きは読みにくいから使ってはいけない・
(58) パラグラフごとに中見出しを入れよ。
(59) センテンスとパラグラフを短くするように配慮せよ。第一センテンスは12語を越えてはいけない。
(60) パラグラフの中に、↑印、大文字、◆印、番号、傍注などの記号を使って、読者がコピーを読みやすいように配慮すること。
(61) 見出し、太字活字のパラグラフ、イラストレーション、イタリック、字下がり、アンダーラインなどの工夫で、ボディ・コピーの単調さを破れ。
(62) パラグラフを四角むにきちっとおさめてはいけない。パラグラフの終わりの行の余白は生き抜きとして必要なものだ。
(63) ボディ・コピーにサンセリフ活字を用いるな。
(64) コピーを写真にのせてはいけない。スクリーンや半調にのせてもいけない。
(65) クーポンは、最大の反応を得るために、最上部中央に置け。
(66) 装飾のためだけに活字を使ってはいけない。

明日は、ポスターとTVコマーシャル