創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

(15)ソニーの広告(1)

ソニーの盛田さんをDDBバーンバックさんに紹介の労をとったのは、米国VW社の社長だったと聞いている。
そのころのソニーの米国での広告予算額は、DDBが引き受ける基準額以下だったらしいが、コピーライターのロン・ローゼンフェルド氏と、アートディレクターのレン・シローイッツ氏が強く求めたので、「売り上げが上がって、基準額になることを期待して」と、バーンバックさんも折れたという。

ローゼンフェルド氏は、DDBきっての名文家。とくに、韻を大切にする。



ソニー・サイド・ショウ


私たちの5インチTVは、横にしてもひっくり返しても、観たいとおもう方向に向けて観ることができるんです(どんなふうにして観ても画像は鮮明)。ソニーのソリッド・ステート回路のおかげでテレビをどんなふうに置いても画面はゆれません(ただ、修理店で背中を見せてうつ伏せになっているソニー---なんて図は、めったにありませんよ)。AC電源プラグと嵌め込み式のバツテリ・パックの両用。非帯熱トランジスタ24石と非歪ブラウン管のおかげて、どんな位置でも完全な画面を観ることができるのです。ここにこのテレビの美点があります。1日中、何もしないであおむけに寝ているのに飽きたらたら、小さなソニーを横にして観ては---。5インチどんな向きでも観られるソニーTV




Sony Side Show


Our 5" TV. For right-side-up way-your-want-it viewing. (No matter how you look at it you're getting a great picture.) Thanks to the Sony's solid state circuitry you can place the set anywhichway and it still won't get all shook
up.(It's not very often you'll find a Sony flat on its back at the repair shop.) It works on an AC wall plug or clip-on battery pack. Its 24 non-heating transistors and flat faced non-distorting picture tube give you a perfect picture at the any position. And here's the beauty of a set lik this: when you get tired of lying around on your back doing nothing all day, you can always turn on the TV and catch a little Sony on the side. 5"anywhichway SONY TV

ヘッドラインはもとより、原文の口調のよさをお楽しみください。


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