創造と環境

コピーライター西尾忠久による1960年〜70年代アメリカ広告のアーカイブ

コピー作法

[効果的なコピー作法](5-2)

新聞記者は、記事の基本は5W1H---When,Where,Who,What,Why,How---と叩きこまれると、聞いたことがあります。ヘッドラインもこの一つを使うのが古典的な作法のようです。この章で引用する4例のうち、3例が、Why---です。検索でオリン(GoogleではOlin)を呼び…

[効果的なコピー作法](5-1)

46年前(1963)に上梓した『効果的なコピー作法』(誠文堂新光社)を復元しています。当時は誠文堂新光社からでていた業界専門誌『ブレーン』誌に1年間連載したものをまとめたものです。chuukyuu、32歳の思案で、いま見ると〔若書き〕の憾はいなめませ…

[効果的なコピー作法](4-3)

きょう引用した46年前の『アート・ディレクション』誌の記事で「アングラフィック」という言葉を眼にしたときのぼくが受けた衝撃といったら---! いえ、ぼくだけではありませんでした。当時、日本のアートディレクターを代表していた一人---田中一光さんも…

[効果的なコピー作法](4-3)

DDBのアートディレクターたちを見ていると、かっちりと理論的に視覚化してみせる人(例:ヘルムート・クローン氏)と、そのときのメッセージ・アイデアから柔軟に発想する人(例:ボブ・ゲイジ氏やビル・トウビン氏)のタイプがあるのに気づきました。まあ、なに…

[効果的なコピー作法](4-1)

45年前(1963)に上梓した『効果的なコピー作法』(誠文堂新光社)を復元しています。[はじめに]にも記していますが、当時は誠文堂新光社からでていた業界専門誌『ブレーン』誌に1年間連載したものをまとめたものです。chuukyuu、32歳から33歳にかけ…

[効果的なコピー作法 ( 3-5)

まず、最初にお断りしておきます。きょうの引例広告は、46年前のものです。〔スコッティ〕などというティッシュ・ペーパーが、米国で出回りはじめた時期だったということを頭に置いてからお読みください。50歳以下のお若い方には、想像もつかないでしょ…

[効果的なコピー作法 ( 3-4)

なんどもお断りしていますが、『効果的なコピー作法』はぼくが32歳のとき、しかも日本デザインセンターに、コピー・チーフとして在職していた時期に書いたものです。そのころの日本デザインセンターには、田中一光さんをはじめととする錚々たるアートディレク…

[効果的なコピー作法 ( 3-3)

このブログは、昨年1月下旬に立ち上げて、ある週を除いて1日も休まずにつづけてきています。積み重ねると、その情報量は、単行本20冊を越えるでしょう。自分でもよく続いたと、あきれています。78歳の老眼・老骨なので、アップに要する時間は1日4〜…

[効果的なコピー作法](3-2)

もう、50年も前のことです。学校をでたてで、関西の家電メーカーでコピーライターということになりました。文章を書くことは好きで、谷沢永一さんの主導で、故・開高健くんや故・向井敏くんなどと同人雑誌『えんぴつ』をやっていました。しかし、文学青年…

[効果的なコピー作法](3-1)

覚えていらっしゃる方もあろうかと---定年を期に、広告関係の書籍やVTRを、38年間、時間講師として勝手気ままにお世話になっていた多摩美術大学の図書館へ寄贈して、広告とは縁を切るつもりでいました。ところが、先日はDDBの傑作CMのVTRが書庫の片隅か…

[効果的なコピー作法](番外)

もう、半世紀近くも前になるかなあ、昭和37年(1962)のある日、誠文堂新光社が刊行をはじめたばかりの月刊誌『ブレーン』編集部の東谷(あずまや)昇氏がたまたま日本デザインセンターの山城ルームにふらりとやってきたのです。山城隆一さんに依頼ごとがあ…

[効果的なコピー作法](2-4)

少数の常連の方々から、身にあまるほど、たくさんの★★★をいただいていますが、その30倍から50倍の方は、せっかくアクセスしてくださっても、おはげましの痕跡をお残しにならないので、不安もちょっぴり高まってきています。「やはり、45年前の思案は、もう参…

[効果的なコピー作法](2-3)

こういう形式的なことが好きなコピーライターは多くはありません。「そんなことは、きちんと頭の中にしまってあるよ」って言いがちです。が、新しいチームに仕事をゆずりわたすことだったあります。あなたが有能であればあるほど、次の仕事が期待されるので…

[効果的なコピー作法](2-1-2)

広告には、タブー(禁句)といわれている言葉がいくつもあります。クルマだと、欠陥車、整備不良、廃車(敗者)、手抜き、手ぬかり、酒酔い運転、暴走族、エンスト---一般的には、不良品、負け犬、落選、談合、買収、賄賂、虚偽、醜悪、泥酔、老廃、暗殺、墓…

[効果的なコピー作法](2-1)

しょっぱなにも書きましたが、46年前、chukyuuが32歳から33歳のときに忖度した結果のものです。ま、46年後のいま読みかえして、幼さは感じますが、古さはさほどに覚えないといったら手前味噌でしょうか。あと、20年後に読み返すとどうかな---と苦…

[効果的なコピー作法](1-4)

いつ頃から、「キャッチ・コピー」という奇妙な和製英語が流行ることになったのか。最近では、記者が新聞記事の中でも、広告の「決め言葉(キャッチ・フレイズ)」をさして使うようになってきている。嫌な造語だ。察するに、印刷媒体のそれにはヘッドライン(…

[効果的なコピー作法](1-3)

故・向井 敏くんは[雌伏20年]の中で英才、駿馬、傑物、才媛が輩出した1960年代の米国広告界を「黄金の10年 Golden Decade」と凝縮してみせました。『効果的なコピー作法』はその「黄金の10年」を掬いとってみた記録です。日本の広告クリエイティ…

[効果的なコピー作法](1-2)

拙著『効果的なコピー作法』は、『ブレーン』誌に昭和37年(1962)10月号から同38年9月号まで、毎号1章ずつ連載されました。連載終了後ただちに12月15日刊行。第3刷までいったのかな。それから20年後の1983年4月30日に復刻されました。復刊本の末尾に、目…

[効果的なコピー作法](1) はじめに

いつか、お約束したとおもうのですが、45年前の1963年に上梓した『効果的なコピー作法』(誠文堂新光社)を、Web上で復元してみます。[はじめに]にも記していますが、当時は誠文堂新光社からでていた業界専門誌『ブレーン』誌に1年間連載したも…

[効果的なコピー作法]目次

『効果的なコピー作法』 1963.12.15発行 誠文堂新光社(左) 1983.4.30発行 誠文堂新光社(右) ■はじめに 第1章 ヘッドライン ■ヘッドラインの機能 ■注意をひく(1) (2) ■マス・オーディエンスの中から見込み客を選びだす(1) (2) ■読者をメイン・コピーにひき…